BD: THE NEW WORLD (Criterion Collection)
邦題『ニュー・ワールド』
テレンス・マリック&エマニュエル・ルベツキとの初コンビ作がクライテリオン盤で。→review 実はすでにエクステンデッド版の米国盤BDはリリース済みだったのだが、今回のクライテリオン盤はエクステンデッド版(172分)、劇場公開版(136分)に加えて、ファーストカット版(150分)というバージョンが収録され、すべてディスクが独立して収録(つまり3枚組)という訳のわからない状況になっている。ちなみにファーストカットとは本来はラフカット版なわけなのだが、ここではそういう意味ではなく、最初にロスとニューヨークで限定公開されたバージョンとのこと(私は172分版がそうだと思っていたら違っていた)。おそらくマリックが最初に作りたかったバージョンという意味なのだろうと勝手に解釈している。というのもこれが一番印象が良かったからだ。ただ単に私が世界観を理解できるようになったからなのかもしれないが、駆け足で話がどっちつかずだった劇場版と、やたら間延びした印象だったエクステンデッド版と比較すると、話のバランスがよかったのだ。またクライテリオンの最近の傾向としてフィルムグレインを強調する傾向が多かったのだが、本作はそこまでの感じはせず、特に4Kレストアが施されたエクステンデッド版は、すでにリリースされていた米国盤BDをさらに上回る高画質となっていて、どっぷりとマリックワールドに浸れる。圧倒的な芸術品であり、はまるとスルメイカのように噛みしめる程味わい深くなってしまうので、今夏、我がシアターでリピートされまくることは間違いない。でも万人にはとても勧められる作品ではない(汗)。
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