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2014年11月17日 (月)

第4回落語国際大会in千葉に参加して

今日は花伝亭仁消として、です。

11/15&11/16の2日間、千葉で「第4回落語国際大会in千葉」が開催され、私も参加してきました。私は第2回から参加させていただいていますが、今年も決勝に残ることができました。3年連続決勝に残ったのは私だけ?とのことで、幸運に恵まれたことに感謝したいです。

備忘録がわりに今年の決勝出場者と演目リスト(出演順) と結果
麹家へい遊「転失気」
花伝亭らぶめーたー「出来心」(3位)
花伝亭仁消「夫婦に乾杯」
参遊亭小遊「老眼メール」
鹿鳴家安芸「天狗裁き」
鹿鳴家河童「夢金」(2位)
せんよう亭活砲偽「壺算」
藤乃家こけし「お花半七」
鹿鳴家さん歩「背なで老いてる唐獅子牡丹」(優勝!)
不動坊歌宴「初天神」
せんよう亭寿ぼら「狸札」

参考リンク

 予選・決勝と参加されたみなさん、お越しいただいたお客様方、そして運営・審査に関わっていただいた皆さんにお礼申し上げます。 

 さて今日はある思いを整理するためにここに書きたいと思います。
 思い起こすと、我流だった自分の落語をちゃんと教わりたいと思い、芸能花伝舎で行われていた落語芸術協会主催の落語体験入門初級編にお世話になったのが3年前。その時の発表会で、三遊亭圓馬師匠が「千葉にアマチュア落語の大会がある」とおっしゃっていたのがきっかけでした。腕試しにと思い参加したら、事前審査を通り、さらに思いがけないことに滑り込みで、翌日の決勝に参加できることになりました。その時の決勝に参加された方々の高座は、前年度優勝だった鹿鳴家さん歩さんの『大仏餅』をはじめとして、「本当にアマチュアなの?」という素晴らしさで、まさにカルチャーショックでした。でも大きな目標ができた喜びもありました。

 2年目となった昨年は池田市の社会人落語選手権にも予選に参加することができました。また第3回落語国際大会では再び決勝まで残ることができました。ただ2年連続で決勝に残ったことは自信になったというよりは、心の中にぼんやりと「ある言葉」が浮かび始めるきっかけになりました。2年目の挑戦は自分なりの限界まで必死に頑張ったという気持ちがありました。それゆえに終わった後の正直な気持ちとして、ここから先はどう進めばよいのか、途方に暮れた自分がいました。つまりここから先に進むために必要なものは何だろうという問いです。そして今年、おかげさまで3年連続で決勝まで駒を進めることができましたが、他の方の高座を聞いていて自分に足りない物をはっきりと突きつけられた一日になりました。

 それはずばり「高座百遍」。

 私に決定的に欠けているのは大人相手に発表した経験で、決勝に残った他の方と比較すると圧倒的に少ないのです。バッティングセンターでどれだけホームランを打っても、本当の野球の試合ではなかなかヒットを打てるようにならないのと同じ理由です。

 決勝の後、参加されたみなさんは顔見知りということもあって打ち上げをされていました。私は自分の都合もあり過去2回のあとは辞退していました。ただ、もし都合がついても断っていたかも知れません。心のどこかで気後れしていたところもありますし、自分のような若輩者なんて滅相もない!という思いがあったのは事実だと思います。今年は打ち上げにも初めて参加しました。そしてただただ圧倒されました。その時間はとても楽しかったですし、さまざまなお話はとても勉強になりました。でもずーっと心の中で「ある言葉」が、2年前からときどき聞こえてくる「ある言葉」が聞こえてくるのです。それは

「花伝亭仁消に、アマチュア落語家としてそこまで活動する覚悟はあるのか」と。

 そろそろちゃんと自分に答えなくてはいけないのかもしれません。今の自分の正直な答えは「ありません」だと思います。

 私はこのブログではあまり社会人落語家をしてのことを書いていません。それは自分の芸を披露することに「照れ」があると同時に、どこかそんな芸を持っているのかという気持ちがあるからです。他の方の会に参加したいという思いはゼロではありません。でも大会以上に怖いし、自分にはそこまでの技量も自信もありません。きっと準備と勉強が必要だと思います。でもそもそもの目的は達成している今、そこまでする理由が、今、自分の中で見つけるのが難しい。やりたい時にやって、子どもたちを笑わせて。花伝亭の中級に通いたい気持ちはあるけれど、週末がごっそりと持っていかれることを自分も家族もあまり歓迎していないところもあります。身の丈にあった楽しみ方をする方が性に合っているかなあと思いますし、語はするよりも楽しむ方が本当なのかもなあ、などとも思っています。

 アマチュアなので引退はありませんし、活動自体はやっていきたいと思います。でもちょっとだけペースダウンして、落語を「やってみたい!」と思える時まで、のんびりしようかとと思っています。

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2014年11月11日 (火)

「スカパー!映画部×スターチャンネル『アクターズ・スタジオ・インタビュー 250回スペシャル』特別試写会

私、じんけしはスカパー!映画部に登録しました。

 こういうサークル的なものが大好きというわけではありません。とりあえずスカパー!は好きですし、以前映画クイズとかにも参加していて、今度はどんなことするのかなーと興味があったのです。それからしばらくしてスカパー!映画部のイベントが案内されました。スターチャンネルとのコラボ企画で、私の好きな『アクターズ・スタジオ・インタビュー』の250回記念スペシャルの上映付きトークショーを開催するということでした。ちなみにスターチャンネルは今度これをNHKにかわりレギュラー放送することが決まっています。(先月マシュー・マコノヒー。来月はヒュー・ジャックマンまで決定)。当日はトークショーもあってゲストは有村昆さんとのこと。イベント自体にも興味があったので、応募したら当選! スカパー映画部に招待されました。
20141109
 イベント開催日は11/9(日)、場所は南青山。会場はこぢんまりとした貸切スペースのようで軽食や飲み物も用意されていました。招待者は20名だそうで、この人数はどう解釈すればよいのか微妙(汗)。ただ意外にも参加者の男女比は女性の方が多め。WOWOW映画王の予選が男だらけだったのとは対照的でした。それから会場には「スカパー!映画部 映画クイズ選手権」の時に、控え室で映画談義に盛り上がっていた我々に話しかけていただいたスタッフの方もいらっしゃって、わざわざご挨拶していただきました。そういや、あの時の会場は映画王・松崎建夫さんをはじめ、第1回WOWOW映画王選手権の会場で知り合った方が何名かいらっしゃって、緊張感ある調布大映スタジオの中、やたら映画談義で大盛り上がりしてしまったのでした(汗)。

 さてまずは上映会。アクターズスタジオインタビュー全250回のうち日本でオンエアされているのは約半分弱。リッキー・ジャーヴェイスなんかをやってたなんて知らなかったです。ジャック・レモンの回、みたいなあ。スターチャンネルさん、月イチなどとはいわずに過去のも含めてぜひ月2ペースでやっていただけるとありがたいです。

 そして上映会後はトークショー。嬉しかったのは「BS10 It's SHOW」で有村昆さんと司会をされている麻生夏子さんもいらっしゃったこと。とてもステキでした!(本物の方がずーっといいです) で、有村昆さんのお話ですが、これはお詫びをしなくては・・・。いや正直、それまではいろいろあって…。だってスカパーの映画クイズの時は森さんや松﨑さんと最後の決勝戦で争う敵で、みんなで「ヤッチマイナー!(byルーシー・リューっぽく)」と煽っちゃってたし(笑)。ある時のクイズの答えとか、我々仲間内の格好のネタになっちゃったこともあって、ちょっと斜めな感じで有村さんのことをみていたのです。が、反省しました。有村昆さんのお話、とてもおもしろかったです。やはりスポットのあたるところでお仕事されている方は違います。すごく映画が好きなんだなあという姿勢はもちろんのことですが、すごくそれが映画ファン的で素直な表現をされていることが伝わったのです。それに私の人生マイベストは有村さんと同じく『2001年』 えへへ! 有村さんのトークで一番ツボだったのが、キアヌ・リーブスについて。いや、あまりツボすぎて書かない方がいいのかなあ。とりあえず「ラーメン キアヌ 六本木」で検索してみました(笑)。また麻生さんは映画検定を受けられるとか。がんばってくださいね!

 トーク終了後、参加者全員で一緒に記念写真。そして参加者で歓談となりました。数少ない男性参加者の方と女性の方と少しだけお話ができました。こういう時間はあっという間に過ぎてしまいますね。さて。今回のイベントで嬉しかったことはスターチャンネルのスタッフさんにお話しすることができたことです。私にとって有料チャンネルは今や名画座であり、RS館でもあります(タイムラグはあるけど)。そして海外ドラマの良作を山ほど提供しているスターチャンネルには感謝です。それをファンとしてはどうしても伝えたかったので、とても嬉しかったです。

 さてスカパー!映画部はこれからもいろいろと企画が出てくるのではと考えます。ここから先はちょっと真面目に。スカパー!や有料映画チャンネルは実は映画ファンからの認識がもっともっとあってよいと思っています。有料チャンネルはそれぞれのいいとこ取りになっている時代。私の映画文化の中心はそこにあります。これだけ充実している編成は、今や存在小数しかしない名画座などと較べてみても、もはや競争相手にならないほどです。また海外TVドラマがかつてない隆盛の中、海外ではTVドラマをかつての従属的位置にとらえている人は少なくなってきています。有料チャンネルやVODは映像作品の最先端を楽しむショーケース。映画は劇場でも家庭でも楽しめますが、『バトルスター・ギャラクティカ』や『TRUE DETECTIVE』は映画館ではやりません。映画館のよさは否定しないし、実際映画館でみることは楽しいです。でもあまりに新作でみたいものが少ない気がします(私の年齢のせいかな?)。だったら見ていない作品を、かつてみた作品を、そして見応えある海外ドラマに身を委ねる方を選択したいのです。これは懐古ではなく、ネット社会における映画ファンの当たり前な変化だと考えます。そんな中でスカパー!映画部が、効率のよいプロモーションとかを狙うのではなく、そう、淀川先生の「映画友の会」21世紀版のような映画好きの新たな指針になると面白いなあと思いました。

そこでスカパー!映画部の活動を私なりに勝手に考えてみました。

・旧作上映会
 イメージは今回みたいな感じ。実はスターチャンネルはときどきびっくりするような旧作をオンエアしてくれます。映画好きな方とわいわい言いながらみるというのは?
・日本未公開作の上映会
 これも今回みたいな感じで。スターチャンネルは掘り出し物いっぱいなんです。
ちなみにこの2つはイマジカBSとか他の有料映画チャンネルでもできそうです。日本映画専門チャンネルとかだったらゆかりの人をゲストに呼んでいただいたりするとサイコーです。
・予告編上映会
 これ、楽しいと思うんです。事実スカパー!で最近単発でこの手の企画やっていますよね。映画ファンは予告編好きなはずです。
・有料チャンネル編成担当の方と意見交換
 そういう機会があったら嬉しいです。陽のあたらない作品をぜひぜひ救ってあげてほしいです。
・ファンが番組編成
 やってみたい! 自分の好きな作品がオンエアされる! ファン垂涎の企画だと言えます。ファンが担当者に直接リクエストしたりプレゼンしたりとかどうですか? 問題は権利ですかねぇ。
・あなたが宣伝マン!
 これもやってみたい人いると思うんです。つまりキャッチコピーとかを考えて宣伝に参加しちゃうという。それがチャンネルでのPRで使われる。楽しそうです。
・あなたが解説者!
 1回だけでいいので(何度もやる気はないです、さすがに)洋画解説者、やってみたいなあ。淀川さんや水野さんみたいに。

せっかくなので映画ファンの方、スカパー!映画部に参加してみてはいかがでしょう?

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