『デイブレイカー』
☆☆☆ 個性的な設定だが最後はグチャグチャ。
予告編をみておもしろそうかなあとひかれました。イーサン・ホークのフィルモグラフィをみていると彼の選択眼は侮れないといつも思うのですが、今回も一筋縄ではいきませんでした。
前半はかなりいいです。ここしばらくのヴァンパイアものが、どことなくみんな『ブレイド』や『アンダーワールド』チックだったのが、この作品はそういう既視感をうまく逆手にとっています。おもしろいのが人間側がマイノリティになっている点で、どこか『マトリックス』ぽい世界も感じられます。美術も秀逸で細かな設定を画でみせる楽しさもありました。最初の電車が通過したホームの照明が一瞬消えた時に目が赤く光っているなんていうのはカッコイイです。そしてフルブラインドの車なんていうのもいいです。二転三転のストーリーで最後まで飽きさせませんが、話が進むにつれて、そのクールなテイストはどこへやら、もう血と肉でぐちょぐちょ。ちょっといくらなんでもと醒めさせてしまったのはもったいないです。
ただここ最近の吸血鬼物の中ではきらっと光る個性を持っています。この手の作品が好きな人にはおすすめしたい1本です。
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