『チェイサー』(2008)
☆☆☆ 圧倒的。
これは凄かった。驚きました。こういう濃密な作品をみると、韓国映画は凄いなあと素直に思ってしまいます。
まず役者の面構えがみんなよい。主役を演じるキム・ヨンソクはその立ち振る舞いで、彼のバックグラウンドが伝わってきます。それでいてシナリオには微妙に穴が残っているものの、展開はスリリングで目が離せません。特に後半は圧巻。ミジンの行く末がどうなるかがハラハラして、思わず見終わって手に汗をびっしょりとかいてしまいました。完成度という点では『殺人の追憶』にはかなわないですし、全体としてもう少し刈り込んでもよい気はします。また映像設計が妙にハリウッドテイストなのも気になりました。それでもこういう作品が撮れるのは監督のナ・ホンジンの演出力を証明しています。次作がとても楽しみです。
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