BD『ファイト・クラブ』
『セブン』もすごいけど、これもまたデビッド・フィンチャーの傑作。『セブン』でもそのクオリティに驚いたのだが、この作品もまず映像の変身ぶりに驚かされる。DVDではただ色相がおかしいのかなぐらいにしか感じないのだが、このブルーレイでは、その階調表現と暗部表現との豊かさに驚くしかない。そしてさらに驚きなのが音響設計で、日常的な音とBGMとの洪水のような情報量が実に繊細に表現されていてこれまた素晴らしい。BDのみの特典に加えて、既発2枚組DVDの特典がきちんと移植されて収録となったのはうれしかった。ただ2ヶ所だけ変更が。まずサブリミナルのカットがきちんと復活したこと。それからこのブルーレイはセットすると、なんと最初に『25年目のキス』のメニューが出てくる(むろんイタズラなのだが)。DVD版はメニューではないが、最初に出てくるFBIからの注意書きがタイラーが書いた物に変わっていた。それはそれで爆笑物の面白さだったのだがそちらは収録されず、残念。それと蛇足だが2枚組DVDはパッケージデザインもかなり凝っていた。まあBDでそういうのを求めるのは酷かもしれないが、そういう遊び心がパッケージソフトには大切な気がする。
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