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2012年8月15日 (水)

『遊星からの物体X ファーストコンタクト』

Thingpre ☆☆ 閉塞感がない。緊張感が足りない。
 今はなき中日シネラマ劇場で『初体験リッジモンドハイ』と2本立てでみた本作。何しろ当時ジョン・カーペンターといえば『ハロウィン』『ザ・フォッグ』『ニューヨーク1997』とはずれなし! ワクワクしながら出かけました。これはその前日譚。プリクエルは最近多いのですが、向こうのレビューでは否定派が多かったので、全然期待していませんでした。で、これは期待しなくて正解でした。
 話はもうカーペンター版の同工異曲で、シチュエーションはほとんど同じ。上映時間までかなりほとんど変わらないぐらい。でもこの弛緩しきった展開はカーペンター版とは雲泥の差。あっちもそれほどの大傑作とは思っていませんが、少なくともラストまでハラハラはさせてくれた。本作は退屈でしかたありませんでした。特に欠けているのはカーペンターの得意とする閉塞感で、その分、本作にはサムシングニューが欲しかったです。視覚効果うんぬんよりもやっぱりデザインでしょうか。この部分も物足りなかったです。
 余談ですが首都圏ではレイトショー上映。客層はあきらかにそういうのが好きそうなおじさんばかり。笑っていいのか、それとも今後を憂うべきなのか。一昔前の設計であるTOHOシネマズ日劇2(旧日劇東宝)で余計なことを鑑賞中に考え込んでしまう程度の出来でした。
(TOHOシネマズ日劇2にて)

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