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2011年8月18日 (木)

『カーズ2』(3D吹替) 

Cars2_2 ☆☆1/2 アクションコメディのアニメーションとしてしっかり評価してあげたい仕事ぶり。
 今夏一番心配していた作品。なにしろここ数作はずっと絶賛状態だったピクサーの作品にもかかわらずrottentomatoesでは、なんと38%という低さ(いやこれでもそんなに最悪ではないのだが、いつもピクサー作品では90%前後とかが当たり前だった)。確かに前作もそれほどレビューはよくなかった(私は好きですヨ)し、この作品の続編製作にあたっては、ただ単にアメリカで関連グッズがドル箱商品になっているディズニーからの要請では?なんて勘ぐりもあったぐらいなので、あまり期待せずに足を運びました。しかしさすがはピクサー、腐っても鯛。充分底力は感じさせられる作品になっていました。
 まず驚いたのが主人公がマックイーンからメーターに変わったこと。前作が主人公の成長の話だとすると、今回は主人公が変わらない話だというアプローチにも驚きました。メーターというキャラクターはどことなくヒルビリーをおちょくったようなところがあって好きになれなかったのですが、今作をみるとラセッターの懐の深さがわかります。そして話のジャンルがアクションコメディへとなったこと。なので前作同様のハートウォーミングな作品を求めた人や、カーレースの細かなこだわりに楽しみを感じた人なんかは、かなりがっかりしたと思います。実際私もそういうところがなかったわけではありませんし、不必要にキャラクターがあふれるあたりには、不愉快な気持ちになりました。それでもこの作品は充分楽しめますし、そこらの作品とはエンタテインメントとしての格の違いを見せつけます。その上、ラセッターがこの作品をやりたいのは自分のためで、自分が存分に楽しんでいることがしっかりと伝わってくるだけでなく、観客である私たちにもめいっぱいサービスしてくれるのです(ここは宮崎駿の近作とは違うと、はっきり言っておきましょう)。こういう作風もたまにはよいでしょう。アクションコメディのアニメーションとしてはしっかり評価してあげたい仕事ぶりです。
 なお私は3D吹替版でみました。ピクサーは日本語吹替も丁寧に作ってくれますが、ひとつだけ。
ディズニーよ、勝手にエンディングの音楽をPerfumeに差し替えるのはやめんかい!(怒)
 
あと同時上映の短編はトイ・ストーリーのスピンオフでした。あのケンが再登場ですよ。ファンサービスとしてもひとつの作品としても楽しめる出来で、とりあえずこれだけみても充分木戸銭分のもとはとれたって気になります。何よりこういう企画にオリジナルボイスキャストをきっちり揃えるのがさすがです。
(WMC港北ニュータウン1にて)

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