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2011年7月 8日 (金)

『サマーウォーズ』

Summerw ☆☆1/2 テクノロジーと人とのふれあい方があまりにも紋切り型。
 『時をかける少女』の細田守監督の新作ということで期待していたのですが、これはいけません。つまらなかった。
前作が持っていた魅力はテクノロジーを斬新な表現方法で描きながら、そこに関わる人々の温もりをアニメーションで伝えたところにありました。しかし本作ではアバターたちが活躍する仮想世界の描き方に新しさはなく、誰も想像しえるものでしか画面に登場しません。その上、登場人物たちへの個性の与え方があまりにも紋切り型で、テクノロジーとの関わり方もその延長でしかないのです。なぜ最後が花札なのか、ただ単に古き日本の遊びの中で設定したにすぎなかったのか。これではあまりにもではないでしょうか。
 本作はデジモンのワンエピソードのセルフリメイクだと言われています。もしそうなのだとしたら次回作が勝負でしょう。演出家としての引き出しの多さは経験で変化しますが、とらえ方につながる懐の広さは本質的には変わりません。

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