『スペル』
☆☆☆ いよっ!名人芸。さすがサム・ライミ。
おもしろかった! そりゃ名作とかの類いではないですが、少なくとも木戸銭分は存分に楽しめますし、それが一過的な「おもしろかったー、わすれたー」というレベルでは終わりません。怖すぎると笑ってしまうオモシロさは、サム・ライミの得意技。話のスジもある程度は読めますし、「いやあ、くる、くる、くる、くる、どっひゃあああ!」みたいな場面でも、もう熟練の腕できちっとみせてくれます。入れ歯ですよ! 虫ですよ! クリーチャーですよ! そして地獄へ道連れですよ!(原題の方がいいよなあ、絶対) そう、これは古典落語を語る名人芸、十八番をみせる歌舞伎の伝統芸にも通じる世界でしょう。
まあ、これをさらっと作ってくれるのさすがなのですが、でもこの程度でお茶を濁されてもというのも本音です。事実そういう気分転換もあった制作体制だったのではないでしょうか。『スパイダーマン』にも一区切りついて、次はどんな世界に進んでいくのか、とても楽しみにしています。
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