『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』
☆☆☆ ジーン・ハックマンの味。
褒める人が多いウェス・アンダーソン作品。私は『ライフ・アクアティック』がダメだったので。これはどうかなと思ったのですが、おもしろくみることができました。
同じようにオフビートな題材なのですが、抑制が効いている上に必要以上におしゃれじゃないところがいい。何より作り手の視点が同じ高さにある。やはりこういうのはダメな人をダメに描けるだけじゃなく、作り手の愛があるかどうかだと思うのです。ジーン・ハックマンはものすごくいやーな男なのに、妙に愛嬌を感じてしまうのは、ハックマン自身の味の他に、アンダーソンの描き方に背伸びがないからだと思います。他の役者陣もとにかくピタッとはまっていて、みんな必要以上に自己主張しないところがうまいですね。
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