『ONCE ダブリンの街角で』
☆☆☆ 音楽と現実の狭間を描く。
ミュージシャンのドラマを描いて成功した映画は少ないのですが、これは数少ない成功例に入るでしょう。まず主役2人がちゃんとミュージシャン。そして生活感がしっかり出ていて、ちっとも売れそうな華がないこと(これは褒めています)。手垢がついていない才能をきちんとキャスティングできているのがいいですね。大手を振って好きだとは言えない年齢に達した男女のラブストーリーとしては甘いところはありますが、それでも充分魅力がある物語になっています。音楽が物語の中にうまくとりこんでおり、最後の終わり方も現実的でありながら、観客の心にほんわかとあたあたかなものを残します。良質なPVに終わらない佳作です。
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