『セラフィム・フォールズ』
☆☆1/2 前半緊迫、後半散漫。
スターチャンネルも未公開作品のオンエアでは、なかなか見応えのある作品が隠れています。これもそうでした。南北戦争後のアメリカを舞台としたこのドラマは、前半は荒涼たる厳寒の地で緊迫感のあるサバイバルアクションが展開します。足跡ひとつで追いつめる追跡劇もさることながら倒した敵の内臓に寒さでかじかむ手を突っ込んで暖をとろうとする描写などには、おっと思わされます。さらにリーアム・ニーソンの追っ手にはエド・ローターまで顔を見せる渋さで、ぐっとひきつけられます。しかし後半になると急にドラマが観念的になり、今ひとつ散漫な印象となります。雰囲気としては『エル・トポ』もどきですが、むろんあそこまでの深みはなく、前半の路線で全編押した方がよかったでしょう。
しかし思わぬ拾い物感はあり、B級アクションが好きな人に前半はおすすめです。
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