『フィクサー』(2007)
☆☆ 切れ味が鈍い社会派。
『ボーン・アイデンティティー』シリーズのシナリオを担当したトニー・ギルロイの監督作品で、ジョージ・クルーニーもかんでいるということで、もう少し社会派っぽい作品をイメージしていたのですが、そこまで鋭い切れ味はありませんでした。クルーニーがらみで言うと『シリアナ』がオイルマネーの世界を複合的な要素で描き、興味深い視点を提供したのに対し、この作品で描かれる訴訟がらみの企業の汚さには既視感があります。そうするとキャラクターでみせる必要が出てくるのですが、そこまでの奥行きはありません。もう少しもみ消し屋の細かいエピソードが出てきていると違ったかも知れません。
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