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2009年4月 4日 (土)

『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』

Borat ☆☆1/2 いろいろな意味で危険だ。
 アメリカでもスマッシュヒットとなったサシャ・バロン・コーエン主演のこの作品はフェイクドキュメンタリー形式の作品です。しかしアイロニーというよりはドッキリカメラ的な構成に近く、私が求めていた笑いのツボとは少し違ったところがありました。
 一番の問題は作り手側の視点の問題。この作品は観客にとって居心地の悪い作品です。それは笑っている自分が笑われているから。これはお笑いという点ではとても優れているといえます。しかしその割にドッキリカメラにしてはベタな笑いに走らず、作り手の知性がひけらかされているようなところがあり、作者自身だけ居心地の悪さが抜け出してエクスキューズしている嫌味さがあります。つまりやるならとことん突撃系のドキュメントにすればよかったわけで、ところどころ「これは完全にフェイク(ここではあらかじめシナリオがある形で本物のドキュメントっぽく撮影されたという意味で)だな」と感じさせるところがそれなりの量があったこと。これは残念です。最大の見所はコーエンの怪演。彼の才能を存分に味わいましょう。
 いろんな意味で危険な作品。一見の価値はあると思います。

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