『ムーラン』
☆☆1/2 アジア、ディズニー、創作の壁。
さて日本でもディズニーが商品展開しているプリンセスシリーズ。実はアメリカと日本ではプリンセスの対象になっているキャラに違いがあることをご存じですか? 白雪姫、シンデレラ、オーロラ(眠れる森の美女)、アリエル(リトル・マーメイド)、ベル(美女と野獣)、ジャスミン(アラジン)。ここにアメリカではポカホンタスと、このムーランが入っているのです。では日本ではなぜ入らないか? 知名度? 作品が不入りだった? 人種の問題? キャラのデザイン? いろいろと勘ぐりたくなりますね。閑話休題。
デザイン的には秀逸なところも多く、キャラクターデザインをはじめとして、アニメーションの動きには目を見張るところがあります。合戦のモブシーンは感心しました。ジェリー・ゴールドスミスのスコアも素晴らしいです。ただ作品自体は突っ込みどころ満載。いかにもアジアをアメリカ人の視点でみましたという世界観の上、全方位の観客に配慮した悪弊で、戦闘シーンの迫力に欠け、物語も奥行きがなく、コミカルなサブキャラに辟易させられます。
悪い作品ではないのですが、ディズニーはぶつかる壁がみえているという意味で残念なできばえです。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント