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2009年2月12日 (木)

『舞妓 Haaaaan!!!』

Maikoha ☆1/2 前半まあまあ、後半メタメタ。
 『ピンポン』『GO』などで宮藤官九郎の才能は私も認めています。しかし本作は「それはないだろう」というつっこみどころ満載の出来でした。さまざまなレビューでクレイジーの無責任シリーズや、東宝のサラリーマンものへのオマージュ(しかも出来損ないの)であることが指摘されておりました。確かにそういう要素はあるでしょう。でもどうやらやりたいのはそれではなさそう。だって途中から職が転々としますもん。それから伊丹十三のような情報ものにしたいのか、舞妓さんの世界の情報は過不足なくでてきます。でもそれが物語の核どころか、サブプロットにすら絡んできません。すると残るのはどうしようもないテレビドラマレベルの「泣かせ」だけでした。特に後半部分で主人公が野球選手になってからはもうメタメタ。なぜこんないい加減な筋書きにしたのか理解に苦しみます。阿部サダヲはおもしろいのですが、やらせすぎはダメなタイプでしょう。ここはもう少し演出家がブレーキをきかせてほしいところです。一方堤真一も思ったよりは悪くないのですが、阿部サダヲとのコンビとしてはまったくかみ合っておらず、作品になじんでいるとはいえません。結局そういう部分が分かって演じているのはベテランの伊東四朗ぐらいで、このあたりも演出の腕が未熟ゆえに起きたケースといえます。コメディの意欲作ゆえにもったいない感じがしました。 

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