『パンズ・ラビリンス』
☆☆1/2 ぴんとこない。
大絶賛の嵐だったギレルモ・デル・トロ監督作品。私とはあまり相性がよくありません。『デビルズ・バックボーン』もダメだったのです。そしてこの作品も世評ほどよいとは思えませんでした。スペイン内戦を再び背景にしていますが、この部分がどうしても感覚としてわからない。もちろん知識として知ってはいるのだけれど、ここがいかに過酷だったといわれても、うまく自分で理解できていないと思います。また醜悪さと美しさが同居しつつ、現実の過酷さと、そこから空想に逃避する少女の姿には私にはぴんとこないのです(過去の作品でいえば『ミツバチのささやき』がそうだった)。個人的にファンタジーは本来土着性が強いものだと考えているゆえに、私はどうしてもそういう部分での評価が辛くなるのかもしれません。ただラストシーンの逆説的な美しさとそのデザイン感覚は素晴らしいと思いました。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント