『SF/ボディ・スナッチャー』
☆☆ 作風は今風でも表現主義が鼻につく。
というわけで『インベーション』の前に、ジャック・フィニイの「盗まれた街」『ライト・スタフ』のフィリップ・カウフマンによって映画化されていた本作を。小学生の頃にテレビ番組の洋画紹介コーナーでこの映画がとりあげられていて、人面犬のシーンがとにかく強烈な印象となって残りました。
で、内容の方なのですが、やや肩透かしの感がありました。というのももう少し心理サスペンス的なものを期待していたら、むしろ今の感覚に近く、映像的な見せ場でつなげていく作風だったのです。映像設計もどこか表現主義的なデフォルメがなされており、このあたりは好みが分かれるところでしょう。キャストはSF映画好きには豪華に感じる顔ぶれですが、もうひとつしまりがありません。ドナルド・サザーランドはさすがの存在感です。でも彼のフィルモグラフィからすればまだまだでしょう。人面犬のシーンはほんのわずかだったんですね。でもやはり「!」と思ってしまいました。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント