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2008年11月28日 (金)

『ゾンビーノ』

Fido ☆☆ 題材は二番煎じ。
 邦題からしてもう少しずっこけた感じの安物かと思いきや、これが意外や意外、かなり硬派なブラックコメディでした。このゾンビを笑い飛ばす系としては、『バタリアン』や『ショーン・オブ・ザ・デッド』がありますが、これらがわりとシチュエーションコメディに近い形態だったのに対して、こちらはゾンビという存在はあくまでもスパイズで家族や企業といったアメリカの社会構造を皮肉ったコメディになっていました。(おそらく一番近いのはティム・バートンの『シザーハンズ』かもしれません。) しかし残念ながら今ひとつおもしろくありません。これは演出のテンポによるところが大きいと思うのですが、それ以上に妙な既視感が感じられる題材の二番煎じにあります。つまりゾンビをペットにという設定以外にはまったく新しさがないのです。前述2本がゾンビのパロディとして抜群の冴えをみせたのとは対照的だと言えます。役者陣はみな味のあるメンバーが揃い、中でも両親役の2人、ディラン・ベイカーとキャリー・アン・モスはおもしろかったです。
 みずギライもどうかと思いますが、あなたがイメージしている以上のものはありません。

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