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2008年11月 1日 (土)

『ベン・ハー』(1959)

Benhur ☆☆1/2 とりあえず競走シーンはすごい。
 『アラビアのロレンス』に続く、大画面でみられるチャンスを待っていた1本。
まず私の勉強不足か、思いっきり一番スタンダードなキリスト生誕のエピソードでスタートするので これ、キリストの話だったのかとビックリ。ベン・ハーとそんなつながりが出てくるの?という程度といえばそうなのですが、聖書観としてはきわめてオーソドックスな物なので、ベン・ハーや登場人物たちがなぜ「赦し」を可能とできるのかのバックボーンとしては、理解しやすいと思います。ただベン・ハーを中心にした周辺でしか話が進みません。もっと謀略とか出てくるのかとイメージしていたので、ドラマに思ったほどの重さがなく、やや肩透かしの感がありました。もっと徹底的にベン・ハーとメッサラの物語を追ってもよい気がしました。あと馬車のシーンはやはり凄いですね。撮影、編集、そしてスタントの神業がみられます。この作品は70ミリ上映用にパナビジョンの65ミリカメラで撮影されていますが、この機材、カメラ本体だけで150キロ近くあり、それにフィルムマガジンや電源などを加えるとなんと700キロ近くになるのです。そりゃ全編構図もフィクス、フィクス、フィクスにならざるを得ませんが、それであのアクションシーンを撮ってしまったわけですから驚き。映画史に残る金字塔になるのも頷けます。でもそこまでは正直退屈だったことも事実です。
(新宿プラザ劇場にて)

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