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2008年10月12日 (日)

『復讐するは我にあり』

Revengeis ☆☆☆ むせかえるようなじめじめ感。
 緒形拳さんの追悼でやっていました。実はビデオ時代にあまりの画質の悪さに挫折したことが2度。3度目の正直でチャレンジしましたが、これはきちんとしたフィルム、もしくはせめて今回のようにそれに近いHD環境でみないとだめな作品でした。とにかくそのむせかえるような日本独特のじめじめとした息苦しさが画面から充満します。あの夕暮れ時の路地。『ALWAYS 三丁目の夕日』の映画としての嘘くささはここにあります。日本家屋独特のライティングとその色温度は昨今の邦画ではみられなくなりました。姫田真差久のカメラといえば伊藤俊也監督の『誘拐報道』が思い起こされました。この映画では彼の画像設計が見事です。演技陣がみな強烈で中でも三國連太郎と倍賞美津子の2人は強い印象を残します。今村昌平のフィルモグライフィの中でも突出したこの作品、ぜひフィルムか、それに該当する環境で。

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