『ウォンテッド』(2008)
☆☆1/2 訓練シーンだけでよかったかも。
『ナイトウォッチ』でブレイクしたティムール・ベクマンベトフ監督の新作は、ハリウッド的なセンスとはひと味違う、でも所詮こぢんまりした『マトリックス』といった感じでした。ただアンジェリーナ・ジョリーのSキャラと、ジェームズ・マカヴォイのMキャラがとてもよく、この2人の訓練シーンは爆笑物です。ただし逆に言うとそれだけで、他のシークエンスが映像的には斬新であるもののそれが効果的かとなると疑問符がつく状況が端的に問題点を表しています。モーガン・フリーマンのキャラなどどうでもいい程度で、人の命の描き方自体が物語の破綻にもつながっているというメタメタぶりです。日頃アンジェリーナ・ジョリーに蹴りをいれてもらいたいと願っている人は、きっと前半で元をとった感じがするのでオススメですが、きちんとしたアクションサスペンスを求めている人には期待はずれの1本でしょう。もしパート2ができるならシャイア・ラブーフで。そして『トランスフォーマー2』はジェームズ・マカヴォイで。
(109シネマズMM横浜3にて)
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