『殺人捜査線』
☆☆1/2 才能のきらめきを感じる職人芸。
WOWOWがジョン・フォードに続き、今度はドン・シーゲルの発掘です。4作中2本が日本未公開で全作未DVD化(アメリカでも)。今回の放送のために制作されたオリジナル・サイズのHDマスターだそうです。この作品はそのうちの1本。こういう作品のオンエアは嬉しいですね。
必要以上に飾らない描写はいかにもシーゲルらしいタッチで、物語はどんどん進んでいきます。中でも殺し屋2人組や(1人はイーライ・ウォラックが演じています)最後に出てくるボスなどのキャラクターが強烈です。この手のジャンルで、簡潔な語り口、このカット数、90分をきる尺というのはものすごく健全であり、なおかつ作り手の才能が必要であることを感じさせます。娯楽映画の職人芸を味わえる1本です。
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