« 『Gガール 破壊的な彼女』 | トップページ | 仕事でお金をもらうということ »

2008年8月11日 (月)

『こわれゆく世界の中で』

S500☆☆ 表層的な描写。
 今年急逝したアンソニー・ミンゲラの遺作、WOWOWの予告編をみてすごくおもしろそうでみてしまいました。だってシガーロスが使われてるんですもん(汗)。
 ジュード・ロウとジュリエット・ビノシュの関係は、一歩間違えるとただの平凡なメロドラマになりそうなところですが、そこに知的障害の子どもを持つジュード・ロウ側の家族、そして夫婦間の問題と、ボスニア内戦をくぐりぬけた過去を持つジュリエット・ビノシュと長男の関係を絡ませたことで、奥行きが出てくるはずでした。しかしハリウッド的な描写から抜けきれないことで(特にジュード・ロウ側の描き方が表層的で残念)、すべてが曖昧になり、どことなく消化不良なままエンディングを迎えました。物語の着想もよく、映像設計も青を基調とした印象的な世界を構築しているだけに、このあたりは残念です。なお実際のスコアはガブリエル・ヤードでしたがエンディングでシガーロスが使われていました。『アフター・ウエディング』は上手に使ってたけれど、これはねぇ・・・。

|

« 『Gガール 破壊的な彼女』 | トップページ | 仕事でお金をもらうということ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『こわれゆく世界の中で』:

« 『Gガール 破壊的な彼女』 | トップページ | 仕事でお金をもらうということ »