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2008年8月18日 (月)

宮崎駿(1)

<黒澤明との共通点>
 実は今回の『』鑑賞後に思い出した映画があります。それは黒澤明の『夢』。物語の破綻ぶりと作り手の神通力が消えた中のひとりよがりな表現がものすごく似ているのです。しかし私は『夢』は大好きな作品です。何しろ夢がモチーフなのですから物語としては破綻の極みです。それでも老境に至った巨匠でしか描けぬ美しさがありました。特に第1話の「日照り雨」と第8話の「水車のある村」はその美しさに圧倒されました。(今の邦画界に観客を圧倒できる美を創出できる監督がどれだけいるでしょうか)
 こうして考えてみると実は黒澤明との共通点がいくつか見つかります。自分でもちょっとぎょっとしたところがあります。ともに活劇の面白さが評価されて地位を得たヒットメーカーであること、海外でも評価されていること。そして一番気になったのが大人の恋愛が作品で描かれたこと(もっと言うならば性的な要素)がないことです。

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