『シンシティ』
☆1/2 趣味が悪い。
『300』を先にみていたので、世界観はある程度想像できたのですが、まあ一言でいえば趣味が悪い作品でした。いや、別に残酷描写にどうこうというのはないのですが、活劇に必要なセンスが決定的に抜けているのです。
マンガというのは静止画の世界で、演出の手段として動画的手法を取り入れるというのは、手塚治虫をはじめとして多くの人が行っています。しかし逆に動画が静止画の手法を取り入れようとしたケースも少なからずあり、この作品もそのパターンです。しかしどれだけ画として凝りに凝ったものであろうとも、映画はモーションピクチャーであり、静止画と動画はメディアの質としては相容れない部分があるのではと思います。それはストーリーを語る手法です。動きやシチュエーションによって物語にリズムを生み出します。このあたりの演出は明らかにコミックとは違うはずですが、この作品は映画としてもコミックとしてもおもしろくありません。
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