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2008年8月31日 (日)

夏だからみる3本

毎年夏になると3本ほど必ずみる作品があります。
『ファンダンゴ』で夏のあてどない旅のムードを盛り上げ(笑)、『火垂るの墓』で大切なことを忘れないよう祈ります。

もう1本は『フィアレス』。
 ピーター・ウィアーのこの作品は航空機事故を題材としたフィクションですが、残された人々、生き延びた人々の姿を描いた作品です。8月にあった出来事で私がどうしても忘れられないのが1985年8月12日に起きた日航機墜落事故。中学生だった私に強烈な印象を残しました事件でした。しかしこの事件の衝撃はその後、この事故の遺族の皆さんの哀しみがいえないという事実を「茜雲」という遺族の方の文集で接したことでした。その後もさまざまな資料や文献で、この出来事がもたらした現実の重みが、今でも私の心の中に深く残されています。そして命の重さと生きることの意味を、尊い犠牲から学ばなくてはいけないと痛感させられました。それは現実をもとにした作品をフィクションとして描く映画が数多くある中、そんな作品と接するときの自分のスタンスのベースになっているところがあります。この映画の最後に出てくる事故直前の機内の様子はあまりにも真に迫っていて、日航機墜落事故が思い起こされてなりませんでした。新聞でこの事件から何年などという記事が出てくると、私はこの作品で亡くなられた方々のご冥福と遺された人々の平穏を祈るとともに、大切なことを忘れないようにと願うのです。

この作品で使われたのがヘンリク・グレツキの交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」第1楽章。魂の音楽という形容がふさわしい音楽です。

明日より9月ですね。

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2008年8月30日 (土)

ペーパークラフト!

もうこのサイト素晴らしすぎです。

SFペーパークラフトギャラリー

今度『サイレント・ランニング』のドロイドでも作ってみようかな?

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2008年8月29日 (金)

『ソウ3』

Saw3☆1/2 もうやめたら?
 これもCATVでやっていてずるずると。新味を出そうとしてなのか、シリーズ最凶のゴア描写にまずびっくり。もうみているだけで痛いです。でもこれがなーんにも効果がない。すごいとも思わないし、凄すぎてお笑いにもならない。このあたりがセンスのなさなんでしょう。話はなんとか辻褄は合わせつつ二転三転させようとしているので、どうでもよくなってます。もうやめたら?(でも4どころか今年は5もあるのよ(笑))

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2008年8月28日 (木)

『007 ユア・アイズ・オンリー』

Foryour☆☆ 見せ場垂れ流し。
 なんかずるずるとみてしまいました。良くも悪くもこういうのが007なんだというイメージは私たちの世代はやはりこのロジャー・ムーアのムードなのですね。見せ場の垂れ流しという形容がぴったりです。でもこれをみて一番驚いたのがすでにこの人、かなり老けていたのねぇということ。初めてリアルタイムで本編をみたのは『007美しき獲物たち』なのですが、すでにその時にあまりにもあからさまにスタントダブルだったので笑っていました。個人的に007シリーズ、次がまたひとつ正念場だと思います。シリーズ初の前作からの完全な続き(基本的に今までは一話完結)、あれだけドラマ寄りになった描き方も含めて、『慰めの報酬』気になるところです。

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2008年8月27日 (水)

『ルーズベルト 大統領の保養地』

Warmsprin☆☆1/2 的確な演技できちんとみせる。
 WOWOWでオンエアしていたHBOの作品。本当にHBOの作品はすごいです。HBOは『セックス・アンド・ザ・シティ』『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』などのミニシリーズで知られますが、2時間前後のテレフィーチャーも素晴らしい作品がたくさんあります。予算、題材、人材、すべてにおいて劇場用作品並み。日本でこういう作品作りはありえないですもんね。このフランクリン・ルーズベルト、『アニー』や『パール・ハーバー』にも登場しますが、アメリカ史上唯一の重度身体障害者で4選された大統領です。その彼がポリオによる後遺症によって下半身が不自由になるところから政界復帰を果たすところまでの物語ですが、地味な事実の羅列とダイジェスト的なシナリオにもかかわらず、ケネス・ブラナーら実力派キャストらの的確な演技で地味な物語をきっちりとみせます。監督はあのジョセフ・サージェント。この人、テレフィーチャーではいい仕事しますねぇ。

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2008年8月26日 (火)

「33分探偵」は悪質なパクリだ

はっきり言って今日は少し感情的かもしれませんが。かなり頭に来ています。

 このブログを読んでいたので、まさかと思ってみちゃいました。フジテレビの『33分探偵』。いろいろな番組のパロディがあるらしい。それはいい。でもこの作品のコンセプト自体は、我が愛する『裸の銃を持つ男』のパクリだ。

パクリとパロディは何が違うのか。私は決定的な線引きが2点あると思います。

ひとつは元ネタをきちんと明かしていること。オマージュとかのはやりの善し悪しは別として、きちんとソースを明かすことは大事です。もうひとつはみんなが知っていることを前提でとりあげること。それによってみんなが笑えるわけで、とりあげられるソースは限られてくると思います。

じゃあ今回のケースは?
『裸の銃を持つ男』はそこそこの知名度はあるでしょうか。でもそのオリジナルのTVシリーズである"POLICE SQUAD!"を知っている人(一応日本でもVHSはリリースされたことはあるけれどさ)がどのくらいいるのでしょう。あの小島よしおの情報屋なんて、みんなブランニューなネタだと思ってる人多いでしょ! おっと悪いけど偶然の一致とは言わせないよ。ストップモーションネタまでぱくったでしょ! これもこのTVシリーズのラストでおなじみなのよ。

今まで何度日本のプロモーションビデオで、洋楽アーティストのネタをまんまパクッたことに腹を立てたことか。何度CMソングで「これ、オリジナルはあっちじゃん!」と腹を立てたことか。視聴者が知らないだろと思ってなめてるでしょ。だから村上隆が著作権侵害の裁判起こしたときにもみんな騒がないんだよ。

ああ、腹立つ!

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2008年8月25日 (月)

PLUTO(6)

Pluto6 連載中のマンガでここ最近唯一単行本を買っている浦沢直樹の「PLUTO」最新刊。もう次の巻が読みたくて仕方がないです。『デトロイトメタルシティ』もよい評判をきかないので、『20世紀少年』のできばえも気になるところ。

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2008年8月24日 (日)

最近減った??字幕:戸田奈津子

 ひとつ気になっていることがあります。戸田奈津子の名前を字幕でみる回数が少ない気がします(俺の鑑賞回数にも問題はありそうですが)。御年70歳前後のはず。ひょっとして何かありましたか、誤訳以外で(爆)。事情ご存じの方は教えてください。

誤訳の数々はこちら

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2008年8月23日 (土)

ありゃ?

『ハンコック』の上映で丸の内ピカデリー1がソニーCineAlta 4Kデジタルシネマ・システムでの上映になるそうです。ありゃ、新宿じゃないのね。

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2008年8月22日 (金)

宮崎駿(5)

<結論:『崖の上のポニョ』の世界が理想郷>
 はっきり言います。結局この作品は宮崎駿に関心があるものだけで構成されています。途中で出てくる「ワルキューレ」などとの関連性を真面目に論じる必要はありません。ただ単にポニョをワルキューレにあわせて(久石譲の音楽までモロですものね)大波の上を走らせたかっただけです。そして自分を無条件に愛してくれると幼女と自分に関心をもってくれる元気で個性的な老女がいてくれれば、たとえ世界が滅んでもかまわないということなのでしょう。
 自分の最後の長編になると覚悟した『千と千尋の神隠し』のカオナシは宮崎駿だと私は思っています(このキャラの存在は彼のフィルモグラフィの中では突出して異質なのです)。自分より小さくて幼い相手への興味をそっと暗喩的に表現したのです。しかし彼が伝えた思いは決して叶うことはないというあきらめにもにた喪失感も同時に存在していました。
 しかし宮崎駿は自分のこの先短い時間を考えて、ここに自分が暮らしたい理想郷を映画にしたのでしょう。そう考えるとこの作品が黒澤明の『夢』に近い脳内妄想ゆえの物語破綻があっても納得です。そして自分の興味を出すことに何のためらいもなくなったのでしょう。主題歌も本当は自分が歌いたかったのかもしれません。

 そんな世界がヒットするのですから映画作家としては幸せなのでしょうね(悪いけどイヤミですよ)。

(了)

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2008年8月21日 (木)

宮崎駿(4)

<老女への執着心>
男性の淡泊な描写と比較すると異常に執着しているのが老女です。

『ルパン三世カリオストロの城』なし
『風の谷のナウシカ』大ババ
『天空の城ラピュタ』盗賊のリーダー
『となりのトトロ』近所のおばあさん
『魔女の宅急便』老婦人
『紅の豚』なし
『もののけ姫』村の大巫女もそうだがモロがそれに近い
『千と千尋の神隠し』湯婆に銭婆
『ハウルの動く城』主人公
『崖の上のポニョ』介護施設の老女

ほぼ全作にそれなりの役で登場しています。このあたりはNHKのドキュメントによれば母親の投影なのでしょうが、にしても、という感じです。

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2008年8月20日 (水)

宮崎駿(3)

<無意味な男たち>
 こうやってみると男性キャラにはきわめて引き出しが少ないことに気がつきます。極端にいえば入れ替えても作品が成立してしまいます。『魔女の宅急便』のパン屋の主人、『となりのトトロ』の父親、『崖の上のポニョ』の父は入れ替え成立どころか、作品への影響力の少なさも共通しています。宗介の父なんて長嶋一茂をキャスティングした時点で、その薄い存在感が想像できます。
 主要人物で男性が主人公になった物が5作品ありますが、ルパンもポルコも行動パターンは同じ。パズーとアシタカも正義感のスタンスはまったく同じです(これはTV作品である「未来少年コナン」でも同様です)。『千と千尋の神隠し』のハクなどは人間に裏切られた存在であり、魔法を使いたくて湯婆婆に魂をうってしまったわけですから、本来葛藤でもがき苦しむべきキャラクターです。しかし彼は千尋を守るために行動します。このあたりの行動原理は宗介と同様で、正直なぜそこまでできるのか理解に苦しむ部分があります。

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2008年8月19日 (火)

宮崎駿(2)

<宮崎駿の恋愛観女性観>
 まあアニメーションゆえに描く世界がある程度限定されるのは仕方がないと思いますが、こうやって並べてみると正直どきっとしました。宮崎駿の女性観が浮かび上がってくるような気がします。

長編監督作リスト
※注記のないものは宮崎駿脚本のオリジナルストーリー

『ルパン三世カリオストロの城』
(脚本は共同、原作はあるが物語はほぼオリジナル)
ルパンらしからぬ身のひき方。クラリスの方が積極的。

『風の谷のナウシカ』
恋愛の要素皆無。

『天空の城ラピュタ』
きわめて健全な少年少女の交流。

『となりのトトロ』
姉妹には気配なし。

『魔女の宅急便』(原作あり)
主人公側からの気配なし。

『紅の豚』
かろうじてある。初めてキスシーンがある。しかしアプローチしてくるのはポルコではなくフィオの方で主人公より年下。

『もののけ姫』
恋愛感情とは言い切れない。アシタカを慕う村の娘が年下。

『千と千尋の神隠し』
健全な少年少女の交流ではあるが、千尋の行動はハクに対して積極的かつ献身的である。

『ハウルの動く城』(原作あり)
一応年上の女か?(笑) キスシーンがある。

『崖の上のポニョ』
5歳と幼児が将来を誓い合ってる。

 なんで『ハウルの動く城』がメタメタだったのかもよく理解できますし(もう少し言うならば当初の監督予定だった細田守の世界を、後の彼の監督作である『時をかける少女』などと照らし合わせて『ハウルの動く城』の当初のプランに想像力を働かせると興味深いです)、その世界観に宮崎駿の趣味的なものが如実に反映した『紅の豚』に初めてのキスシーンがあるというのも何だかなあと思います。

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2008年8月18日 (月)

宮崎駿(1)

<黒澤明との共通点>
 実は今回の『』鑑賞後に思い出した映画があります。それは黒澤明の『夢』。物語の破綻ぶりと作り手の神通力が消えた中のひとりよがりな表現がものすごく似ているのです。しかし私は『夢』は大好きな作品です。何しろ夢がモチーフなのですから物語としては破綻の極みです。それでも老境に至った巨匠でしか描けぬ美しさがありました。特に第1話の「日照り雨」と第8話の「水車のある村」はその美しさに圧倒されました。(今の邦画界に観客を圧倒できる美を創出できる監督がどれだけいるでしょうか)
 こうして考えてみると実は黒澤明との共通点がいくつか見つかります。自分でもちょっとぎょっとしたところがあります。ともに活劇の面白さが評価されて地位を得たヒットメーカーであること、海外でも評価されていること。そして一番気になったのが大人の恋愛が作品で描かれたこと(もっと言うならば性的な要素)がないことです。

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2度目のポニョ

 上の娘がみたがっていたので再びポニョをみました。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」をサブテキスト代わりに視聴した上での鑑賞となりましたが・・・。やっぱりつまらない。この物語の破綻ぶりは何なのでしょうか。最初の製作記者会見で監督自身が述べた長男五朗氏への思いについて、この大ヒットの大騒ぎの中で誰もふれてないのですが、町山智浩氏が親の視点からつきつけていた疑問は私も同感です。
 それ以外にも次々に疑問がわいてきます。なぜポニョは外界に興味を持ったのか。そして宗介を好きになったのか。単純に子どもの好きだ嫌いだではすまないような誓いをなぜ5歳の子にさせたのか。躍動感のあるポニョにくらべて宗介があまりにも説得力のない描写になってしまうのはなぜか(前出のNHKの番組の中でポニョにはモデルがいるらしい。宗介はいないのだろうか?)。そこには世界が破滅しても宮崎駿が残したいものだけが描かれているような気がしてならないのです。
(WMC港北ニュータウン1にて)

 この項は翌日に続きます。

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2008年8月17日 (日)

『クローン』

Impost☆☆1/2 あらすじを追いかけただけ。
 アイデンティティの揺らぎ、真実と思っていたことがそうでなかったというシチュエーションが多いフィリップ・K・ディックの作品群。プロットとしては実に魅力的な原作ですが、映画化した作品はなかなか成功しているものがありません。『ブレードランナー』は名作ですがディック的とはいえない部分が魅力になっていますし、『トータル・リコール』『ペイチェック』はただのアクション映画。『マイノリティ・レポート』と『スクリーマーズ』にかろうじて匂いが残っている程度でしょうか。ディックの世界を描くに当たっては、やはり強固な世界観と登場人物を濃密に描く演出力が足りないと説得力がないのではないでしょう。この作品は短編「にせもの」の映画化なのですが、駄作ではないものの、あらすじを追いかけているだけで終わってしまっています。この作品も悪くはないものの、サスペンスとしては一流半でドラマとしては二流です。ゲイリー・シニーズをはじめとする役者陣はそれなりに健闘していますが、追跡側のドノフリオと協力をするメキ・ファイファーの描き方はもうひと声で、特にメキ・ファイファーの方はもう少しきちんと描き込めば最後が効いたと思います。
 まずは予備知識なしでみることをオススメします。お得感はあるB級作品です。

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2008年8月16日 (土)

『悪女の構図』

Akujyo☆1/2 あらだらけ。
 何気なく新聞をみていたらあなた、ごひいきのジェニファー・ジェーソン・リー主演。へぇと思って先を読み進めると、なんと監督が『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボン。しかもテレフィーチャーではあるが長編としてはこれがデビュー作! やるなあ、テレビ東京! というわけでこれはみるしかないということで、本当に久しぶりに地上波の(しかもテレ東の昼枠ですよ)オンエア作品をみました。
 感想としてはまあ大したことはなかったです(汗)。もともと『エルム街の悪夢3』や『ブロブ』のシナリオを書いた人。デビュー戦ってこんなものなのでしょうね。とにかくあらだらけ。いくら何でも一晩で家の全面改装は無理です。さらにはかなりうるさいと思いますから、地下室にいる2人が気づかないというのもなんだか、です。ただすでにこの作品で雨にうたれる主人公というビジュアルが出てきているのにはおやっと思いました。悪女役のジェニファーはキュートでした!

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2008年8月15日 (金)

銚子電鉄にゆられてひとり旅

 ぽこっとあいた1人の時間で出かけるプチ旅。今回はかねてより行ってみたかった銚子電鉄に乗って犬吠埼を目指しました。
 紆余曲折がありながらどうにかこうにか存続しているこの銚子電鉄。その苦労談は知る人ぞ知る、といったところでしょう(知らない人は自分で調べてね!)。JR東日本のホリデー・パスを購入(青春18きっぷと迷ったのですが、最悪有料特急を使う可能性があったのでこっちに。こっちは特急乗車の場合は特急券だけですむ)。新川崎から朝の5時半頃に出発したのですが、やっぱり遠いです。そして暑いです。ついたのは9時前。でも観光シーズンと言うことで思ったよりは人がいました。

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みてのとおりのローカル電車で、かなり古めかしいのですが、それがまた味があります。驚くのがその商魂のたくましさ(よい意味でです)。中吊り広告は手書き、協賛のぼんぼりが駅にはひしめき、一日乗車券はそのまま沿線ガイドに。もちろん名物ぬれせんべいをすすめることも忘れず、それ以外にも知恵を絞ったんだなあというグッズがたくさん。もはやここは大井川鉄道のような観光鉄道になっていました。まずは終点の外川まで行って、あまりの何もなさにひとつ前の(もっとも大きな)駅、犬吠埼駅へ。少し散策をしました。

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こういうのんびりしたところで景色を眺めるのはいいですね。 

で、このあとはローカル線で関東縦断を考えていたのですが・・・本数少なすぎ。断念して宇都宮で前回食べられなかった店のギョウザを食べて帰りました。

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2008年8月14日 (木)

『ダークナイト』

Darkknight☆☆☆☆ 言葉で表現できない衝撃。
 この衝撃をどう書けばいいのでしょう。今までバットマンの映画化でおもしろかった!というのはなかったので、いくら全米大絶賛でもねぇと思っていたのですが、これは格が違いました。ドラマが深くアクションは手に汗握る。そしてそれが絶妙なバランスで成り立っています。
 ヒーローとしての生き方の苦い側面では今までもさまざまな作品で描かれていました。『スパイダーマン2』などはこのあたりの側面がよく描かれていました。しかしこの作品で描かれるのは『バットマン・ビギンズ』とは次元の違う覚悟。自らが心身共に傷つく覚悟が必要であるという物語を、内省的な展開ではなく、それぞれ違う立場の登場人物が持つ信念のぶつかり合いで描いた点が秀逸です。さらにそのぶつかり合いがアクション活劇として成立しており、いくつかの出来事を同時進行させても、破綻させることなくきちんと見せ場を押さえている。ここまでくると叙事詩的風格すら漂わせています。余談ですが、『スター・ウォーズ エピソード3』は本来こういう作品であるべきだったと思わずにはいられませんでした。
 役者陣のすばらしさにもきちんとふれておきましょう。前作からのメンバーがほぼ勢揃い。クリスチャン・ベールはもうしばらくこの路線で(次は『ターミネーター4』のジョン・コナーですよ!)生きてほしい。ヒーローにもかかわらず受け役なので損な役回りですが、こういう世界に説得力を与えるのは彼ならではだし、もっと評価してあげてもよいのにと思います。これはゲイリー・オールドマンにも言えて、彼の警部が現実的なスタンスを私たち観客に投げかけています。ハービー・デント演じるアーロン・エッカートについてはクリーンな彼がどのように変わっていくのかという部分で、やや物足りない部分はあるものの充分及第点だと言えるでしょう。マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンの素晴らしさは言うまでもありませんが、残念だったのはレイチェルが(別人がキャスティングされたにもかかわらず)魅力がないこと。マギー・ギレンホールがキャリー・フィッシャーにみえて仕方なかったのは私だけでしょうか? 少なくとも2人の運命を左右する存在には思えませんでした。
 そしてヒース・レジャーです。ジャック・ニコルソンのジョーカーも凄かったけれど、ヒース・レジャーが作り上げたジョーカーは別な意味ですごすぎる。変幻自在、予測不可能。人間性のかけらもなく情け容赦のない悪なのだけれど、カリスマ性があるジョーカーは映画史に残る悪役と言えます。このキャラクターにリアリティを与えたのは彼の力量のたまものでしょう。つくづく素晴らしい才能を失ったことの大きさを感じます。
 久しぶりの☆4つ。スカッとする作品ではありませんが、みる人の心に刃を突き刺しつつも、あのゴードンの息子の言葉にぐっと来た後、私たちはバットマンの行く末を思って、この素晴らしい作品の完成度に唸るしかないのです。
 それにしてもアイマックスバージョンがみたい・・・。
(新宿ピカデリー スクリーン1にて)

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新宿ピカデリー(1)

久しぶりにレポート形式でまとめました。

新宿ピカデリー鑑賞レポート

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『カンフー・パンダ』

Kungfup☆☆ メジャースタジオのアニメはこうね。
 ドリームワークスのフルCGアニメの新作はそれなりの面白さを持っているものの、予定調和の域を超えない作品になっていました。
 カンフー映画らしい舞台設定や龍の巻物の中身などは本場の作品をよく研究しているなと思いましたし、ジャック・ブラックが声をあてている主人公のパンダと師匠の関係は、まるでジャッキー・チェンのコミカルカンフー時代を彷彿とさせてニヤリとさせられました。しかしラストの大円団はまさに予想通りで、それがカタルシスにならない。きっとフルCGゆえに肉体の痛みを感じさせないからなのでしょう(ただし技術的には恐ろしい世界に突入しており、それには驚かされました)。結局何もかも予想通りであるならば、何かしらのひねりがないか、よほどの練り上げがなければおもしろくありません。このあたりは昨今のメジャー作品のアニメーションが内包する問題で、みんなピクサーと同じテイストじゃ仕方ないだろと思います。むしろ冒頭のパンダの夢やエンドクレジットの2Dアニメの方がアートとしては秀逸で、そっちだったらまた別の可能性があったかもしれません。
(新宿ジョイシネマ2にて)

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新宿ジョイシネマ2

(席305 見**1/2 音** 環**)
 あまりにも旧態依然とした映画館でびっくり。ロビー全体の照明はもう少し明るくならないのでしょうか。座席はドリンクホルダー付きのものできれいだったが、天井が低めでやや圧迫感がある。シネスコサイズの画面は見やすいが、これならばシネコンに行きましょう、という感じ。

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2008年8月13日 (水)

『県警対組織暴力』

Kenke☆☆☆ 善と悪を二元化しない登場人物の造形。
 唸りました。監督深作欣二と脚本笠原和夫という『仁義なき戦い』のコンビが作ったこの作品は、のっけから圧倒的な迫力でグイグイと押しまくります。善と悪を二元化しない登場人物の造形は、いかにも笠原和夫らしく、やくざ映画の範疇にはおさまらない深さがあります。特に梅宮辰夫演じる県警キャリアが登場するまでの前半部ではピカレスクロマン的なおもしろさと人間の業の重さが同居しています。印象深いシーンも多く、中でも川谷拓三演じるチンピラの取り調べのシーンは秀逸です。しかし刑事菅原文太とヤクザ松方弘樹に対して、もうひとつの頂点になるべき梅宮辰夫がもうひとつたっていません。ここがもうひとつ出てこないと体制のもつ悪のいやらしさが出てこないのではと思います。<以下ネタバレ(ドラッグ&反転でお読みください)>なのであの最後、松方が射殺されたから菅原文太が持ち主不明のトラックにひき殺されるシチュエーションの説得力が欠けたのだと思います。正直自分はなぜひき殺されたのかわからなかったのですが、脚本家の意図としては梅宮の側のつもりでとのことでした)
 とりあえずこれは単なるヤクザ映画で敬遠するにはもったいない力作です。

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2008年8月12日 (火)

仕事でお金をもらうということ

ちょっとおもしろかったので。映画館の仕事を知りたい人は参考になると思います。

シネプレックス幕張×川村ゆきえインタビュー

「じんけしさんは映画の仕事をする気はなかったのですか?」と聞かれることがあります。漠然と面白そうだという気持ちを抱いていたことはありますが、現実的にそういう方向で動いたり、夢とかで持っていたりしたことはありませんでした。それは自分が好きな映画を仕事にする勇気がなかったという表現が適切だと思います。映画をみせる方でのお仕事をされている知己を得たこと、そしてなまじ、いろいろな知識を得てしまったことで、作る側でもみせる側でも厳しい仕事であることを認識しました。見せる側でいうと配給や宣伝、映画マスコミに憧れを持つ人は多いようですが、一見華やかにみえる世界でも裏側では大変なことが多いのはどの仕事も同じ。やめる人、多いですもん。仕事でお金をもらうとはそういうことだと思います。一番好きなことを趣味にしたまま、私はこうやって好きなことを言っていられるのです。

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2008年8月11日 (月)

『こわれゆく世界の中で』

S500☆☆ 表層的な描写。
 今年急逝したアンソニー・ミンゲラの遺作、WOWOWの予告編をみてすごくおもしろそうでみてしまいました。だってシガーロスが使われてるんですもん(汗)。
 ジュード・ロウとジュリエット・ビノシュの関係は、一歩間違えるとただの平凡なメロドラマになりそうなところですが、そこに知的障害の子どもを持つジュード・ロウ側の家族、そして夫婦間の問題と、ボスニア内戦をくぐりぬけた過去を持つジュリエット・ビノシュと長男の関係を絡ませたことで、奥行きが出てくるはずでした。しかしハリウッド的な描写から抜けきれないことで(特にジュード・ロウ側の描き方が表層的で残念)、すべてが曖昧になり、どことなく消化不良なままエンディングを迎えました。物語の着想もよく、映像設計も青を基調とした印象的な世界を構築しているだけに、このあたりは残念です。なお実際のスコアはガブリエル・ヤードでしたがエンディングでシガーロスが使われていました。『アフター・ウエディング』は上手に使ってたけれど、これはねぇ・・・。

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2008年8月10日 (日)

『Gガール 破壊的な彼女』

Myexgirl☆☆ 部分的なクスクス。
 おっと久しぶりのアイバン・ライトマン監督作品です。作品としては私は『デーブ』以来(いい作品ですよ)なのですが、できばえは『ゴーストバスターズ』レベルでした。まあ部分的に笑えるだけ。
 つきあった女性がスーパーガールで、その女性の嫉妬深さに恐ろしいめにあうというコンセプトはおもしろいと思うのですが(高層ビルのオフィスで同僚の女性といるところを窓の外で睨んでいるなんてサイコー)、それで100分近く持たせるのは所詮無理な話。場面としてはおもしろいところもあるのですが、シチュエーションの面白さで連鎖していません。ユマ・サーマンのこの役どころはなんかシャレになっていないのかもというぐらいに「イタイ」感じで笑えませんでした。この人は『プロデューサーズ』でも感じたのですが、コメディエンヌには似合わないと思います。ルーク・ウィルソンは『チャーリーズ・エンジェル』といい、こういう役ばかりですね。
 それにしてもひどい邦題です。

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2008年8月 9日 (土)

『救命士』

Bringuout☆☆ 失われた映像的カタルシス。
 スコセッシ作品には3つのパターンがあります。ベースは偏執的描写。しかし枝葉をうまく整理できたときと思い入れが暴走するときで、そしてただの独り言レベル。これで作品自体の出来不出来が決まります。おそらく最初の例が『グッドフェローズ』で、2番目が『アビエイター』、3番目が『アフター・アワーズ』でしょうか。これはおそらく3番目です。
 描かれている世界はまさに世紀末の『タクシー・ドライバー』(脚本も同じくポール・シュレイダー)。舞台も同じニューヨークで主人公は不眠症(こっちは寝不足か)。しかしあの作品と決定的に違うのは主人公を取り巻く状況があっちは勝手な自己妄想であったけれども、こっちはそれなりに理解ができる状況にあること。でも撮影監督がオリバー・ストーン作品でおなじみのロバート・リチャードソンなのですが、そのせいか『ナチュラル・ボーン・キラーズ』みたいな感じがします。どうも軽いのです。ゆえにこの作品はもう少し命をめぐる重みをきちんと描くべきでした。医学的なバックボーンと現実の医療が直面している部分のディテールが抜けた分、映像的なカタルシスがなくなりました。それがあってこの内容ならば傑作ブラックコメディになったかもしれません。ニコラス・ケイジってこの程度の役者さんじゃないんですがねぇ。ジョン・グッドマンやトム・サイズモアには大笑いです。

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2008年8月 8日 (金)

『殺人捜査線』

☆☆1/2 才能のきらめきを感じる職人芸。
 WOWOWがジョン・フォードに続き、今度はドン・シーゲルの発掘です。4作中2本が日本未公開で全作未DVD化(アメリカでも)。今回の放送のために制作されたオリジナル・サイズのHDマスターだそうです。この作品はそのうちの1本。こういう作品のオンエアは嬉しいですね。
 必要以上に飾らない描写はいかにもシーゲルらしいタッチで、物語はどんどん進んでいきます。中でも殺し屋2人組や(1人はイーライ・ウォラックが演じています)最後に出てくるボスなどのキャラクターが強烈です。この手のジャンルで、簡潔な語り口、このカット数、90分をきる尺というのはものすごく健全であり、なおかつ作り手の才能が必要であることを感じさせます。娯楽映画の職人芸を味わえる1本です。

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2008年8月 7日 (木)

『シンシティ』

Sincity☆1/2 趣味が悪い。
 『300』を先にみていたので、世界観はある程度想像できたのですが、まあ一言でいえば趣味が悪い作品でした。いや、別に残酷描写にどうこうというのはないのですが、活劇に必要なセンスが決定的に抜けているのです。
 マンガというのは静止画の世界で、演出の手段として動画的手法を取り入れるというのは、手塚治虫をはじめとして多くの人が行っています。しかし逆に動画が静止画の手法を取り入れようとしたケースも少なからずあり、この作品もそのパターンです。しかしどれだけ画として凝りに凝ったものであろうとも、映画はモーションピクチャーであり、静止画と動画はメディアの質としては相容れない部分があるのではと思います。それはストーリーを語る手法です。動きやシチュエーションによって物語にリズムを生み出します。このあたりの演出は明らかにコミックとは違うはずですが、この作品は映画としてもコミックとしてもおもしろくありません。

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2008年8月 6日 (水)

CD: The Essential John Carpenter Film Music Collection: Halloween

Jcess ちょっと珍しくて買ってしまいました。2002年にリリースされたジョン・カーペンター作品のアンソロジーで、サントラではありませんが、雰囲気は楽しめます。こうやってききかえすとやはり『パラダイム』のスコアはよくて、もう一度見返したくなります。あと実は『遊星からの物体X』ってモリコーネなんですよね。

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2008年8月 5日 (火)

CD:「夕陽のギャングたち」O.S.T.

Stducky  そういえば先日のレビューには書いていませんでした。『夕陽のギャングたち』で素晴らしいのはエンニオ・モリコーネの音楽もです! 即座に買いに行ってしまいました(笑)。
 モリコーネは数々の名曲を生み出しています。ちょっと思い出しただけでも『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『ウエスタン』『ミッション』『1900年』『天国の日々』『カジュアリティーズ』など次々にでてきますが、私の中でもこのメインテーマは彼の作品群の中でも大好きな一曲になりそうです。




 この曲を知らない人が初めて耳にしたときに、『夕陽のギャングたち』のために書かれたテーマだとは誰も思わないでしょう。こういう男の汗が臭ってくるような大河ドラマにこういうメロディがつけられる、しかもそのメロディは懐かしさを感じる優しさと、1度聞いたら忘れない斬新なアイディアにみちています。一生「ションションションショーン」を忘れることはないでしょう。

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2008年8月 4日 (月)

『叫』

Sakebi☆☆1/2 黒沢清の小世界。
 黒沢清の作品をみるのは『回路』以来だったのですが、どうもこの人は恐怖映画はこうあるべきだという気持ちが強すぎるのでしょう。確固たる描写力はあるものの、引き出しが少ないように感じます。『CURE』の眩暈にも似た恐怖感。『回路』にある都市型のロメロに通じる終末感。この作品にはこの両作を越えるものは葉月里緒菜の幽霊ぐらいです。

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2008年8月 3日 (日)

『ブラックブック』

Blackbook☆☆☆ バーホーベンらしいバランス。
 ポール・バーホーベンが久しぶりにヨーロッパで手がけた監督作は、彼らしい毒がいっぱいの、それでいてエンターテイメント性を忘れていない一作になりました。
 私は彼のフィルモグラフィの中では『4番目の男』が好きなのですが(『氷の微笑』は実質これのセルフリメイクと言ってよい)、この作品は宗教をおちょくるネタがごろごろ。それでいてそんなことを知らない人がみてもおもしろい。この作品もそういう部分があります。とにかくラストがきつい。あそこはいわゆるイスラエルのキブツで、1956年というのはちょうど第二次中東戦争の舞台となる年のはず。決して安穏とできるところではなく復讐の連鎖が続くという部分が恐ろしいところです。この冗談なのか真面目なのかがわからないあやういバランスが保てたことは、ボーホーベンらしさとしてよしとしましょう。

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2008年8月 2日 (土)

アイマックスシアター、109シネマズにできる

 前日ぼやいていたらアイマックスネタでニュース。109シネマズでアイマックスシアターを併設する動きがあるらしいのです。

 ここで注目すべき点が2点。

 まずシネコンに併設する形になるので常設館となるわけではないこと。このケースはアメリカのシネコンでは一般化しており、客の回転という部分では興行的にメリットが大きいと思われます。品川アイマックスシアターなんてガラガラな時が多かったですもんね。今回東急レクはIMAX社とのジョイントベンチャーで共同出資し、設置工事や諸経費、収益を分配する形をとる契約だそうで、さらに導入済みの109シネマズと商圏が重なる劇場に、新たにIMAXデジタル・シアターは設置されないことも明文化されているそうです。
 もうひとつはおそらく国内初のIMAXデジタルシアターシステムの劇場になるということ。ここで私が書いていたつぶやきがなんと現実になってしまいました! このシステムは70ミリ15パーフォーレションというフィルムの仕様をもとにデジタルデータで上映するものです。
 もう少し補足すると、日本でも何作品か上映された作品はIMAX DMRという技術が使われていました。これは35ミリ作品を4K以上の解像度でデジタル化して最初からIMAXフィルムで撮影されたような鮮明な画質で上映できるようにフィルムに変換する技術です(『ポーラー・エクスプレス』のようなフルCG作品や、『スーパーマン・リターンズ』のようなデジタル撮影された映画の場合は直接デジタルデータからフィルムに変換されています)。しかし1度デジタルデータにするわけですから、そのままデジタルプロジェクタで上映できるのならばそれにこしたことはないわけです。これによってIMAXが上映時に抱えていたフィルムの重量(長編になると激重)とフィルムメンテナンスの難しさという問題点は解消されます。

 しかしいくつかの疑問点が残ります。まず109シネマズからのプレスリリースによると導入するサイトは年末に川崎、来春に菖蒲。しかし両方ともすでに開業済み(菖蒲はまだだが開業と同時ではないらしい)ということは基本的な建物の構造は変えないということになる可能性が大きいこと。ということはアイマックス最大のウリである大画面上映にはならないのかという点。参考までにメルシャン品川アイマックスシアターのスクリーンサイズがフルサイズのIMAXの場合は16m×22m。もしIMAX DMRでシネスコサイズが横でめいっぱいだったとすると単純計算で9.4m×22m。川崎に導入予定は「各シネコンの中でも最大劇場」なので1番スクリーンだとすると6.8m×16.3m。うーんかなり小さくなりますねぇ。DLP-3Dを導入するだけでも、映写機まわりだけではなく、輝度の関係でサウンドスクリーンを貼りなおすところもあるので、少しぐらいは大きくなるのかもしれませんが、このあたりは注目です。
 
 おそらく最初の作品は『ハリー・ポッターと謎のプリンス』あたりになるでしょうか。IMAXデジタルで過去のDMR作品の上映とかあると嬉しいですね。

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2008年8月 1日 (金)

大ショック! アイマックス版『ダークナイト』

 いよいよ『ダークナイト』です。実は今週の先行上映にはあえていきません。というのもお目当ての映画館で最大キャパでやってなかったので(これについてはロードショー時の夕方の方が可能性があると聞いていたので)ぐっと我慢します。

しかし。実は根本的な解決になっていません。

 というのもこの作品。実はオープニングの6分がアイマックス専用のカメラで撮影されたそうなんです。アメリカで最初にマスコミ関係で話題になったのが、同じワーナーの『アイ・アム・レジェンド』の公開時に、アイマックスシアターで限定お披露目されました。その時にヒース・レジャーがすげぇ!という話になったのです(だから訃報の時にも衝撃がでかかったのが頷けます)。ワーナーはアイマックス導入に積極的ですが今までの作品はすべてアイマックスDMRで専用カメラの導入は初めてでした。

 ところが現在日本には2007/03/31にメルシャン品川アイマックスシアターがなくなったので、一般劇場用作品を上映してくれる常設のアイマックスシアターがありません。現テアトルタイムズスクエアがまだ東京アイマックスシアターだった時から品川が閉館するまで私自身もいろいろみましたが、とりあえず首都圏の映画ファンは恩恵があったのです。

そんな私のところにさらに衝撃の事実が・・・。

なんと大阪天保山のサントリーミュージアムが日本でただ1度だけのアイマックス版『ダークナイト』の試写をしたらしい・・・。

ああああああああああああああああああああ!

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