『スモーキン・エース』
☆☆1/2 味はあるが作品の魅力に欠ける。
『NARC』のジョー・カーナハンの3作目は、一筋縄ではいかない面白さがあるものの、正直何がしたかったのかがもうひとつみえてこない作品でした。
センスはかいましょう。少なくとも金太郎飴になってしまうガイ・リッチーよりはずっと才気を感じさせますし、タランティーノよりは大人の苦味を持った作風です。しかしこの作品はあまりにも混乱している。しかもそれが作品の魅力につながっていない。スタイリッシュにする必要はないけれど、でもコミカルすれすれのシリアスさがうまく出ていただけに、この混乱が最後のシーンに効いてこないのです。
役者陣はみな魅力的で、小さな役どころにもおもしろい個性のある俳優さんが並んでいます。それをみるだけでも楽しくて、中でもレイ・リオッタとトミー・フラナガンがいい味を出しています。
何度もみたいと思わせる作品にはなりませんでしたが、この監督の次の作品は気になります。
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