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2008年6月24日 (火)

「真説ワールド・イズ・マイン」全5巻

Twim 深作欣二が映画化を考えていたと言われる新井秀樹のコミック。古本で2巻までは読んでいておもしろそうだなと思ってはいたのですがなかなか読めませんでした。それは続きをなかなか手に入れられなかったこと、それからこの新井秀樹という男の(一応)出世作といわれる「宮本から君へ」が自分にとっては前半最高、後半最悪な作品だったのでなかなかそそられなかったのですが、めでたく復刊(2年前だけれど)。そして試しに1巻購入したら翌日には最終巻まで購入したというのでわかってもらえるでしょうか。これほどの興奮は『沈黙の艦隊』以来かもしれません。
 好き嫌いはわかれると思います。しかし現代日本を考える上では絶対に避けては通れない、そして一歩間違うとパンドラの箱になりかねない作品です。3巻のヒグマドン大暴れのシークエンスには興奮しました。全巻を通じてトシ&モンが繰り広げる殺人行脚には戦慄を覚え、それをとりまく社会状況にはまるで予言者の言葉を聞いているような感覚にさえなります。もちろんこれはフィクションであり、それ以上でも以下でもありません。しかしコミックがここまできたことに衝撃をうけました。そして今の映画がここまでの意志を持っているかどうかは大変疑わしいのが現状です。

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