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2007年12月30日 (日)

『弓』

Bow☆ 大間違いな上、趣味が悪い。
 キム・ギドク作品をみるのは3作目。はっきり言います。これはひどいです。
性的なメタファーをとりいれた寓話は古今東西問わずたくさんあるのですが、背徳というのは禁忌であるからこそ人々は魅力を感じるのであって、やはりあの老人の恋はたとえ非現実の世界でも絶対に叶ってはいけないと思うのです(だってあなた、ナボコフの『ロリータ』がハッピーエンドだったら、そしてヴィスコンティの『ベニスに死す』がハッピーエンドだったら)。その時点でまず大間違い。さらにメタファー自体が露骨すぎて趣味が悪すぎます。メタファーは観客の想像力を刺激するから意味があるわけで、そういう意味であの後半の展開には怒り心頭。そもそもこの老人の行動が示唆されるとおりのものなのであったら、その時点で私は許せませんし(なんだ、あのカレンダーは!)、ありえない音色で弓の演奏が奏でられたのには興ざめ。こうなってくるとすべての表現にうんざりしてきてしまいました。
 才人が技巧に溺れた作品はどんな芸術の分野でもみる人を不快にさせるだけです。

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2007年12月29日 (土)

見事にバッティングしたぞー

 年末年始のエアチェックの予定をプログラムしています。WOWOWでのラインナップはほとんどがアンコール放送ですし、地上波でも特に大騒ぎするのは小田和正の『クリスマスの約束』ぐらいなのですが、侮れないのはやはりCS放送の方でしょう。特に要注目は日テレG+の「奇跡の復活!鉄人・小橋建太祭り 年越し22時間と30分SP」でしょう。私のようにプロレスが普通の興味を持つ人でも、この人の試合には胸うたれるものがありますが、その小橋健太選手が腎臓ガンから復活した武道館の試合を途中からしかみられなかったので、この放送はありがたいです(きっとあの佐々木健介との東京ドーム戦も放送してくれるだろう!) ところが! スーパードラマTVもやってくれました。なーんと『プリズナーNo.6』のリマスター版の一挙放映ですよ。前からみたかったこの名作、これは録画するしかありません! が・・・。ハイ、オチ読めましたね。見事にダブりました。うーん、どっちを優先すべきか?

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2007年12月28日 (金)

『ロード・オブ・ウォー』

Dlordofw☆1/2 中途半端ゆえに後味が悪い。
 とにかくものすごく後味が悪い映画です。『ガタカ』のアンドリュー・ニコルが作り上げた戦争風刺作品は、どこか中途半端で観客の居場所を作らないまま、自分も迷子になってしまうような作品でした。
 実話ネタをベースにした移民出身の主人公が、その類い希な商才を武器市場でのセールスマンとしていかしてしまううちに大成功をおさめてしまうというプロットはとてもユニークです。ブローバックして薬莢が出てくる時にレジの効果音を重ねるセンスは素晴らしいと思いますし、時折窮地に陥った主人公のリアクション(暴君的な将軍のとある残虐行為に対して「中古品になる!」というツッコミは最高です)にはハッとするものがあるのですが、そういうシニカルな視点は続きません。かといってシリアスに終始するかというとそうでもありません。その原因は2人のキャラクターにあります。1人はイーサン・ホーク演じる捜査官。本来はもっと四角四面なキャラクターが演じるべきだったのだと思いますが、これがニコラス・ケイジと対になる存在になりませんでした。それからもう1人は主人公の弟。このジャレッド・レトが演じる弟がただのだらしない弟と誤解されかねない人物にしかなっていないために、普通の神経を持った人間ならば苦悩するであろう側面が浮かび上がりませんでした。その上、ニコラス・ケイジの演技がこの作品ではまったく冴えがなく、首尾一貫したトーンを失っています。そのため本来だとぞっとするあの最後の取り調べでのやりとりがまったく効いてこないのです。前半は風刺的でありながら、自らの行動で試されるというシリアスな展開はデビッド・ラッセルが監督した『スリー・キングス』のように中途半端な印象を与えます。こういう作品では毒を笑いでオブラートすることに意味があるわけで、シリアスな展開になっただけに、あのエンディングの主人公の言葉に観客は苛立つしかなくなってしまいます。
 あの『ガタカ』は一瞬の輝きでしかなかったのでしょうか。そう嘆いてしまいたくなる凡作です。

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2007年12月27日 (木)

BD『レント』

Drent なぜか上の娘も下の娘もオープニングナンバー"Seasons of love"が大のお気に入りということもあって購入。→review 映画としての出来映えはともかく、バリエーションに富んだナンバーの数々は強く印象に残る。これもWOWOWでオンエアを録画していましたが、MPEG2エンコードのせいかあまりHD映像のすっきり感が出ているようには感じなかった。映像特典はDVDと同じ。

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2007年12月26日 (水)

BD『デイ・アフター・トゥモロー』

Ddayaf 同じくこちらもスターターパックで。ただこれも『インデベンデンス・デイ』同様、DVDと比較すると映像特典の数が減っている。やっぱりそれじゃねぇという感じ。以前WOWOWでのオンエアをみていたが画質音質パッケージ盤の方が上回っている印象。特に音の方はこういうディザスタームービーでは芯のあるdtsはAACとは迫力が違う。これも買い換えまでは微妙か。

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2007年12月25日 (火)

『エミリー・ローズ』

Emily☆☆☆ 信仰がゆらぐことの恐怖がない。
 オカルトというアプローチが少なくなってきた昨今、この作品が実話ベースの物語だと言うことに興味を惹かれました。事実なかなかの力作でしたが、やや釈然としない部分も残ったのも正直なところでした。私の中で大きなポイントになったのは信仰についての描き方が浅いことでした。
 オカルトに関していえば『エクソシスト』という名作があるわけですが、あの作品の素晴らしさは「信仰」が揺らいでいるダミアン神父の存在にありました。老いた母を救ってやれない現実の中で、自らが神父であるにもかかわらずダミアンの神への信仰は揺らいでいます。しかし目の前に現れたリーガンという少女の、理屈では割り切れない存在とカラス神父と共に対峙した時に、彼はもう一度自らが行動することで自身が「救い」となり自らも救われるのです。他方この作品でダミアンとなるのはローラ・リネイ演じる女性弁護士となりますが、彼女は神父に理解は示すものの、彼女自身の行動が現実的であるがゆえに説得力にかけるところがあります。もしローラ・リネイが自分自身を振り返った時に、自分にとって当たり前だと信じていた常識が揺らぐ(超自然現象が起きてくるような状況)、もしくは自分自身が正しいと信じてきたことが揺らぐ部分(自分が無罪にした男が再び犯行に及んでしまう)がもっときちんと描いてあるとよかったと思います。このあたりは実話ベースにして、できるかぎり絵空事にならないようにしたことが、かえって足かせになってしまったような気がします。役者陣はなかなか健闘していると思いますが、検察側のキャンベル・スコット(この人、ジョージ・C・スコットの息子さんです)が類型的な演技で、作品のリアリティを損なっています。
 もう一息頑張ればというところはありますが、昨今のオカルト系ではよくできた方ではないかと思います。

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2007年12月24日 (月)

『ウルトラヴァイオレット』

Ultrav☆1/2 チャチ。
 ガン=カタがクールだった『リベリオン』の監督の新作と言うことで微妙に期待していましたが、微妙でよかったと安堵(汗)。あの作品がおもしろかったのはマンガのような世界が、その直前でちゃんと映画になっていたということなのでしょう。マンガのような世界をチャチに描いてしまいました。ミラ・ジョボビッチはすっかりこっちの世界のヒロインです。

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2007年12月23日 (日)

マイ・クロニクル・オブ・『ブレードランナー』 その2

Br0_2 父の仕事の都合で川崎に転勤になった私。友との別れの寂しさと新生活への不安の中で、唯一の喜びは思う存分、映画館にいける!ということでした。さっそく新聞の映画欄に目を通すと、あるわあるわ、驚きの映画館数。名古屋では日刊紙で当時劇場案内は1段。しかしこちらでは2段。しかも名画座もいっぱいなわけで私はにんまりでした。そこであっさりとみつけた『ブレードランナー』。上映していたのは文芸坐。現在の文芸座と同じ位置ですが、その当時は文芸坐、文芸地下、そしてルピリエと名画座の王道を行っていた場所でした。しかも私は名古屋にいる前に東京の板橋に在住しており、文芸坐のある池袋はかつてしった場所。これは行くしかありません。こうして引っ越してからわずか数日後の3/28に足を運びました。余談ですが同時上映は『マッド・マックス2』。『ブレードランナー』のおかげでアクション映画史に残る傑作とも出会えることになりました。
 しかし。はじめての『ブレードランナー』体験は他の人と同様、大きな衝撃と困惑を私に残しました。オープニングの未来都市の光景、スピナーのかっこよさ、ルトガー・ハウアー演じるロイ・バティの最後、ヴァンゲリスのスコア・・・。同じハリソン・フォード主演作である『レイダース 失われた聖櫃』のようなノリを想像していた自分にとって、このいまだかつてみたことのない世界観と尋常ではない情報量は、理解できる範疇外の作品だったのです。すごい作品であることは認めるけれど、おもしろくはなかったというのが率直なところでした。
 2度目の鑑賞は意外にはやくやってきました。その年の夏、同じく見逃していた『ファイヤーフォックス』をみるためにテアトル新宿に足を運びました。その時の併映作が『ブレードランナー』でした。正直『ファイヤーフォックス』は期待ほどの作品ではなかったのですが、2度目の『ブレードランナー』は前回以上の衝撃でした。世界観をみるだけで手一杯だった状況から、そこからひろがる物語に想いをめぐらせられるようになった時に、あの映画は私の中で生涯忘れることのできない感激を与えてくれたのです。そしてこの作品は私に新しい映画の楽しみ方を教えてくれました。それは「もう1度みる楽しさ」です。それまでに複数回みた経験は4作。そのうち『Uボート』『ミッドナイトクロス』は2本立てでパンフレットが欲しかったため、『スター・ウォーズ』『アニー』は日本語版を再見したためでした。したがって積極的にもう1度みたい!というパターンは、自分にとってこの『ブレードランナー』以降になるのです。

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2007年12月22日 (土)

訃報:田中徳三

 映画監督の田中徳三さんが12/20、脳出血のため奈良県橿原市の県立医大病院で死去しました。享年87歳。葬儀は近親者のみで行い、後日しのぶ会を開くそうです。連絡先は大阪市西区九条1の20の24シネ・ヌーヴォ。
 田中監督は大阪市出身で関西学院大学に入学、学徒動員され復員後、1948年に大映京都撮影所に入社。溝口健二監督『雨月物語』や黒澤明監督『羅生門』で助監督を務めた後、58年に『化け猫御用だ』で監督デビューしました。大映の2大スター市川雷蔵と勝新太郎とのコンビでも知られ、雷蔵とは1959年の『お嬢吉三』を皮切りに、『眠狂四郎』シリーズや『濡れ髪三度笠』『手討』で組んでいます。また勝新太郎とは1961年からは勝新太郎さん主演で『悪名』シリーズがスタート、他にも『座頭市』『兵隊やくざ』もシリーズ化し、田中監督のフィルモグラフィの半数にあたる20本以上を勝新太郎とのコンビで撮っています。大映倒産後フリーになり、テレビの『必殺仕事人』『遠山の金さん』などや2時間ドラマなどを監督。今年11月には河内家菊水丸さんと一緒に、三十数年ぶりに監督した短編『田中徳三監督 少年河内音頭取り物語』を完成させ、大阪市内で行われた上映会には元気な姿を見せていました。その後体調を崩して入院していたそうです。
 私には雷蔵とのコンビ作が印象深いのですが、こうして大映黄金期を知る職人肌の監督がいなくなってしまうのは寂しい限りです。ご冥福をお祈りします。

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2007年12月21日 (金)

BD『インデペンデンス・デイ』

Binde FOXから出たスターターパックで購入。まあ、最初のウチはこういう抱き合わせも仕方ないと思うが、価格はもう一声安くしてもらわないと、コアなユーザーは買わない気がする。で、これなのだが、DVDの特別版は長時間版があり、特典も充実しているのだが、こちらは特典も少ない上に、長時間版が収録されていない。これではDVDが処分できないのだ(涙)。もともとDVDの方でも音質はよかった作品。画質は相応の向上。買い換えるかどうかは微妙な所。

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2007年12月20日 (木)

マイ・クロニクル・オブ・『ブレードランナー』 その1

Brpop0 これから数回にわたって『ブレードランナー』をめぐる自分の記憶と想いを整理していきたいと思います。

 『ブレードランナー』が日本で劇場公開されたのは1982年7月3日。まずこの時期の興行街を説明せねばなりません。この年の夏作品はいつもと様子が違っていました。というのもアメリカでは空前の夏興行が展開されていました。そう、『E.T.』があったのです。ところが『E.T.』はもともとヒットを期待された1本ではなかったので、日本では夏ではなく年末にブッキングされ、夏には彼がプロデュースし、トビー・フーパーがメガフォンをとった『ポルターガイスト』を配給会社CICは選択したのです。さらにこの作品も含めて、日米同一シーズン公開作品がずらりと揃いました。『ファイヤーフォックス』『メガフォース』、そして『ブレードランナー』はアメリカと公開日が1ヶ月前後しかずれていませんでした。宣伝も大変だったはずですが、それだけ期待も大きい物を揃えたと言えます。そう、本当に粒ぞろいだったのです。前出4作品の他に大本命の『ロッキー3』、『キャット・ピープル』『コナン・ザ・グレート』がありました。(ちなみにこの年のアメリカの夏興行を制したのは『E.T.』『ロッキー3』、そして『愛と青春の旅立ち』だったが、『愛と青春の旅立ち』はそれほど期待されていなかったため、これも日本では12月公開となる) つまり『ブレードランナー』は日本の配給であるワーナーと、興行側(松竹・東急)が勝負になると見込んだ作品だったわけで、その証拠に松竹セントラル、新宿ミラノ座、渋谷パンテオンというすべてキャパ1000席オーバーのチェーンを用意したのです。しかしこの作品は見込み通りのヒット作にはなりませんでした。

2020年、レプリカントは人類の宣戦布告!(初公開時のチラシより)
『2001年宇宙の旅』『未知との遭遇』『スター・ウォーズ』『エイリアン』のダイゴ味を結集した80年代最高の娯楽アクションの集大成。(初公開時パンフレットより)

 もう混乱の極みです。結果的にどこの国でも興行的に成功させることができませんでした。この作品のように日米同時公開だった場合、売った方向と中身が違って苦労したという話をよくききます。ただワーナーはメジャーの中でも米本社の縛りがきついことでしられ、日本独自の宣伝戦略で日本だけが興行的に失敗したという見方は正しくないでしょう。つまり米ワーナーでも作品の見込み違いがあり、アメリカでも状況は日本と同じだったといえます。
 私自身、この作品をロードショーでみることはできませんでした。この当時名古屋に住んでいた私、一度見逃すと名画座という文化のない地方でしたから、もうチャンスはありませんでした。しかし、すでにこの作品をロードショーでみた人たちには強い衝撃があり、その揺れが大きなうねりとなってひろがりはじめていました。中でも私のような視覚効果に興味のあった中学生にとって、そのあと漏れ伝わってくる情報は「みたい!」と思わせるに充分でした。(結果論ですがひょっとして日本で秋以降の公開だったら、同じ年の『トロン』のように日本が『ブレードランナー』の価値をいち早く発見した国になれた可能性があると、自分の状況からしても感じることがあります)

 そして私にも『ブレードランナー』を鑑賞する日がやってきます。

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2007年12月18日 (火)

DVD『デルス・ウザーラ』モスフィルム・アルティメット・エディション

Dderus 黒澤明が旧ソ連のモスフィルムで製作した1975年のオスカー外国語映画賞受賞作。黒澤明の「優等生」が『赤ひげ』ならば、こちらは新生クロサワの最高傑作だと思う。
 で、今回はIVCからリリースされたもの。モスフィルム秘蔵のマスターだということで、リリース直後に購入したものの、それほど期待した画像ではなかったので、全部みなかったのだが、今回最後までみて驚いた。どうも音声素材が違うようなのだ。現在東宝から出ているものはモノラル音声。しかし70ミリフィルム(資料によると撮影も70ミリ)で公開当時上映されているからステレオ音声の素材があるというのはずっと言われてきた。しかしLDの頃からずっとモノラルだったので東宝はモノラル素材しかなかったのだろう。ところが今回のIVC盤は5.1chにリミックスされているのだが、素材自体が違うようでところどころでSEが違っている。一番わかりやすい所でいくと最後の葬式の部分ではアルセーニエフが駆けつけるところで東宝盤は足音とスコップの音しか聞こえないのに、IVC盤は鳥のさえずりが聞こえてくるのだ。これは元々の音声素材にあったのか、それとも5.1chにリミックス時に後から付け加えられたものなのか、きちんと調べてみたい。そしてじっくりとききくらべてみたい。
 なお画質は前述の通り、大した変化はないし、映像特典もお金を払ってほどという感じではない。またこちらは本編が2枚にかわれており、おもいっきりぶつ切りになる。値段もどっこいどっこいでどちらを買うかは一長一短。ブックレットの充実という点でいけば東宝盤か。

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2007年12月17日 (月)

第65回ゴールデングローブ賞ノミネーション発表

第65回ゴールデングローブ賞のノミネーションが発表されました。(D=ドラマ C/M=コメディ/ミュージカル)

【主演男優賞D】
ジョージ・クルーニー『マイケル・クレイトン』
ダニエル・デイ=ルイス"There Will Be Blood"
ジェームズ・マカヴォイ『つぐない』
ヴィゴ・モーテンセン"Eastern Promises"
デンゼル・ワシントン 『アメリカン・ギャングスター』

【主演男優賞C/M】
ジョニー・デップ 『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』
ライアン・ゴスリング "Lars And The Real Girl" "
トム・ハンクス "Charlie Wilson’s War"
フィリップ・シーモア・ホフマン "The Savages"
ジョン・C・ライリー "Walk Hard: The Dewey Cox Story"

【主演女優賞D】
ケイト・ブランシェット『エリザベス/ゴールデン・エイジ』
ジュリー・クリスティー "Away From Her"
ジョディ・フォスター『ブレイブ ワン』
アンジェリーナ・ジョリー『マイティ・ハート/愛と絆』
キーラ・ナイトレイ『つぐない』

【主演女優賞C/M】
エイミー・アダムス 『魔法にかけられて』
ニッキー・ブロンスキー 『ヘアスプレー』
ヘレナ・ボナム・カーター 『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』
マリオン・コティヤール 『エディット・ピアフ/愛の賛歌』
エレン・ペイジ 『ジュノー』

【助演男優賞】
ケイシー・アフレック 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
ハビエル・バルデム 『ノーカントリー』
フィリップ・シーモア・ホフマン "Charlie Wilson’s War"
ジョン・トラヴォルタ 『ヘアスプレー』
トム・ウィルキンソン 『マイケル・クレイトン』

【助演女優賞】
ケイト・ブランシェット 
ジュリア・ロバーツ "Charlie Wilson’s War"
シーアシャ・ローナン 『つぐない』
エイミー・ライアン "Gone Baby Gone"
ティルダ・スウィントン 『マイケル・クレイトン』

【監督賞】
ティム・バートン 『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』
イーサン&ジョエル・コーエン『ノーカントリー』
ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』
リドリー・スコット『アメリカン・ギャングスター』
ジョー・ライト『つぐない』

【脚本賞】
ディアブロ・コディ 『ジュノー』
イーサン&ジョエル・コーエン 『ノーカントリー』
クリストファー・ハンプトン 『つぐない』
ロナルド・ハーウッド 『潜水服は蝶の夢を見る』
アーロン・ソーキン "Charlie Wilson’s War"

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2007年12月16日 (日)

BD『ラストサムライ』

Bdlassam エドワード・ズウィック監督、トム・クルーズのヒット作。次世代にも積極的なWHVの初期リリースのひとつ。そして自分にとって初めてわが家でのハイビジョンソース鑑賞作品となっただけに、それがパッケージで楽しめるのは感慨深いものがある。WOWOWでみた時よりも印象はよく、画に締まりがある。また音もドルビーデジタルとはいえ、AACとは比較にならない響き方をきかせてくれる。転送レート的にはDVDと同じハズなのだが、やはり相乗効果なのかブルーレイの方が空間的なひろさを感じてしまうのは気のせいだろうか。

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2007年12月15日 (土)

BD『U2/魂の叫び』

Bdu2 フィル・ジョアノーが「ヨシュア・ツリー」リリース後のU2のステージを記録したライブドキュメンタリー。VHS、LD、DVD(米盤、国内盤)、そしてブルーレイと毎回買っている私。で、結論だが何せオリジナルが粒子のあれた画調を基本にしているので、HD映像の恩恵があまりない。ただ音はすこぶるよく特にdts(ブルーレイでは5.1chEXとdts-ES6.1ch仕様、DVDは5.1chのみ)の芯の入った音はDVDよりも魅力的。ただファン以外にはDVDで充分な気がする。

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2007年12月14日 (金)

ついにインディ登場!

Indy4artまさか完成するとは思っていなかったのですが、ついに公開日発表ですね。

シリーズ第4弾の邦題と初日、そしてアートワークが発表されました。
タイトルは
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
"Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull"
公開日は2008年6月21日(土)より。
米よりひと月遅れで公開になります。

<わかっていること>
・主演はハリソン・フォード(大丈夫か65才?)
・失われたアークのカレン・アレン再登板。
・シャイア・ブラーフがインディの助手。
・ケイト・ブランシェット、ジム・ブロードベント、ジョン・ハートも出るらしい。
・デンホルム・エリオット、ジョン・リス・デイビスは出ないらしい。
・スタッフはルーカスとスピルバーグの他、主要スタッフは、前シリーズとほぼ一緒。
・この3作目までは脚本家が毎作変わっていた。今回もシリーズ初登板のデビッド・コープが最終・的な脚本を担当。
・撮影監督はダグラス・スローカム(この人存命ならば90歳近くだし)からヤヌス・カミンスキーへ(まさかインディまでブリーチバイパスで撮るのか?)

実はディズニー・シーのアトラクションが設定が似ているというのもちょっとした話題。
やはり楽しみな作品です。

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2007年12月13日 (木)

ヒットすれば、とりあえずいいんだけど

速報で出ていました。

【2007年作品別興行収入トップ10】
1『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(109億)
2『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(95億)
3『HERO』(81.1億)
4『スパイダーマン3』(71億円)
5『硫黄島からの手紙』(52億円)
6『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ティアルガVSバルキアVSダークライ』(50.2億)
7『西遊記』(45億)
7『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(45億)
9『武士の一分』(40.3億)
10『トランスフォーマー』(40億)
※『HERO』『ALWAYS~』は公開中につき見込み数値

なんか振り返るのもいやになる作品群です。

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2007年12月12日 (水)

WMC東岸和田、来春閉館

 ずっとウワサではきいていましたが。とうとうシネコン(ここでは1993年のWMC海老名以降ということで定義します)の閉館第1号館が出ます。
 場所はワーナーマイカル東岸和田。93年10月にWMCの2号館としてオープンしましたが、2008年2月3日で閉館になります。閉館の理由としては設備の老朽化があげられていますが、やはりどう考えても収益の低下があるのは想像に難しくありません。経営母体が変わるという状況はありましたが、閉館は初めて。はたして14年という営業期間が投資に見合うものだったかどうかは判断の難しい所ですが、少なくとも今後も過当競争が続くこと、そして都市型シネコンの増加が郊外型シネコンに少なからず影響を与えていることは間違いありません。首都圏でもウワサをきくところがいくつかあります。今後の推移を見守りたいところです。

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2007年12月11日 (火)

賞レース本格化

いよいよ賞レースが本格化です。とりあえずアメリカのプレス系で発表された物をピックアップ。

<ボストン映画批評家協会賞>
【作品賞】『ノーカントリー』
【監督賞】ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』
【主演男優賞】フランク・ランジェラ "Starting Out in the Evening"
【主演女優賞】マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
【助演男優賞】ハビエル・バルデム『ノーカントリー』
【助演女優賞】エイミー・ライアン "Gone Baby Gone"
【外国語映画賞】『潜水服は蝶の夢を見る』

<L.A.映画批評家協会賞>
【作品賞】"There Will Be Blood"
【監督賞】ポール・トーマス・アンダーソン "There Will Be Blood"
【主演男優賞】ダニエル・デイ=ルイス "There Will Be Blood"
【主演女優賞】マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
【助演男優賞】ヴラド・イヴァノフ『4ヶ月、3週と2日』
【助演女優賞】エイミー・ライアン "Gone Baby Gone"
【外国語映画賞】『4ヶ月、3週と2日』
【アニメ賞】『レミーのおいしいレストラン』『ペルセポリス』

<N.Y.映画批評家協会賞>
【作品賞】『ノーカントリー』
【監督賞】ジョエル&イーサン・コーエン 『ノーカントリー』
【主演男優賞】ダニエル・デイ=ルイス "There Will Be Blood"
【主演女優賞】ジュリー・クリスティ 『アウェイ・フロム・ハー(原題)』
【助演男優賞】ハビエル・バルデム 『ノーカントリー』
【助演女優賞】エイミー・ライアン "Gone Baby Gone"
【外国語映画賞】『善き人のためのソナタ』
【アニメ賞】『ペルセポリス』

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2007年12月10日 (月)

付録はTHXデモディスク

Thxdemo2 最新号の「HiVi」の付録はTHXのデモディスクでした。今年は予算もないのでベストバイの記事は目の毒なのですが(汗)、このおまけはなかなかいい感じでした。最近思うのが自分の部屋の音と、映画館でみる音の方向性がかなりずれてきていること。もうすこし乾いた感じのシアターサウンドを目指した方がいいのかなあと、このデモをみても思いました。でもここまでならしこんだオンキョーにも捨てがたい魅力はあるのです。
 ところで月刊AVレビュー1月号には、なんと「FPD Benchmark Software」というブルーレイの画質チェックディスクが付録になっていること。しかも売れ行き好調とのことです。いかん、在庫を探してみなくては!

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2007年12月 8日 (土)

アニー賞とオスカー長編アニメ部門の選考基準

いよいよ賞シーズンに突入です。まずはアニー賞(作品賞だけですが)のノミネーションから
『ビー・ムービー』 DreamWorks Animation
『ペルセポリス』 Sony Pictures Classics
『レミーのおいしいレストラン』 Pixar Animation Studios
『サーフズ・アップ』 Sony Pictures Animation
『ザ・シンプソンズ』 Twentieth Century Fox

実はこの情報を最初に持ってきたのは、オスカーの長編アニメーション映画部門の候補作品としての資格が毎年議論になるからです。というのもフルCG作品の増加、デジタルエフェクツの技術向上、さらに最近アニメと実写が合成される作品(これはたとえば『スター・ウォーズ』のようなバーチャル環境の作品も含む)が多いことも要因です。

ちなみに今年はこんな感じになりました。
*70分以上の作品。
*かなりの数の主要キャラクターがアニメーションで作られていること。
*アニメーションで作られたキャラクターの動きや演技が1コマ1コマ撮影する技法で作られていること。(なのに『ベオウルフ/呪われし勇者』のモーションキャプチャーはセーフらしい。シミュレーションじゃないからか??)
*アニメーションの部分が最低でも映画全体の長さの75%を占めること。

さっそくこれが当てはめられて、現在公開中の"Alvin and the Chipmunks"はハズされたらしいです。

うーん。ちなみに今年は視覚効果賞もでもちょっとした議論が。その話はまた今度。

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2007年12月 7日 (金)

DVD: FROM BEYOND

Dfromb邦題『フロム・ビヨンド』
 スチュワート・ゴードンがラブクラフト原作を映画化した大怪作がディレクターズカット(どこが変わったんだろ??)になって米版リリース。劇場未公開だが、私は東京ファンタでみていた。ただあまりのやりすぎぶりには苦笑するしかなく、正直あまり記憶に残っていなかった。で、久々に再見したら、やっぱり笑うしかない暴走ぶり。いかにもこの時代らしいぐちゃぐちゃねちょねちょもたっぷり。しかもそれが画質のレストアで安っぽさも大幅アップ(笑)。話のタネにいかがですかという感じ。
B-AVG.-7.46MB/sec.

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2007年12月 6日 (木)

祝! ついに『バトルスター・ギャラクティカ』上陸!

 『ヤング・スーパーマン』で盛り上がっていたら、スーパードラマTVで驚愕のニュースが。『バトルスター・ギャラクティカ』のレギュラー放送が決まったそうです。
http://www.superdramatv.com/line/galactica/
 パイロット版だけは今でもDVDで日本でもみられますが、その高い評価とは裏腹にずっとお預け状態だったその後のシリーズが上陸ということで日本のファンには朗報です。今回のリメイクはそのハードな展開にしびれました。何よりアダマ艦長が、われらがエドワード・ジェームズ・オルモスですもん。これだけでも充分みる気がおきるというもの。
 オリジナルの『宇宙空母ギャラクティカ』には『スター・ウォーズ』直後ということもあってどっぷりとはまりました。しかし残念ながら日本での人気が大きくひろがる形にはなりませんでした。今回はどうでしょうか? ぜひぜひ人気が出るといいなと思っています。

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2007年12月 5日 (水)

『ヤング・スーパーマン』にはまる!

Smallville 以前にも地上波はほとんどみないということを書きました。ドラマなんて『ER』もみなくなってみているのは上の娘とのつき合いで『風林火山』ぐらい(汗)。あとは話題に乗り遅れない程度の情報収集のみです。ここ数年を思い起こしても一話も逃さずにしっかりと気合い入れてみたのは『白い巨塔』『墜ちた弁護士ニック・フォーリン』『ボストンパブリック』ぐらいです。
しかし! ここしばらくどっぷりはまったのがAXNで連続放映していた『ヤング・スーパーマン』(原題 "Smallville")。存在は知っていたし評判のよさも耳にしていたのですが、いやこれはおもしろいです。最近はやりのヒーロー誕生前の物語になるのですが、エピソード自体がよく作りこまれており、また役者陣がみな好演していて『スーパーマン』の世界観をきちんとおさえているところに魅力を感じます。12月からはいよいよ第4シーズンがオンエア開始。もう予告みただけでワクワクものです! なおアメリカでは現在も放映中で第6シーズンに入っています。ただアメリカの場合、人気があると延々続くので物語がマンネリ化し、それを打破するためにとんでもない展開になることも多く、そこで壊滅的な状況に陥った作品も少なくありません。コアなファンの話によると第6シーズンはとんでもない展開になっているとか。うーん。なおAXN以外ではBSフジでも第3シーズンがオンエアされています。
 ところでAXNの海外ドラマはかなりいいです。FOX、スーパードラマTVとうろうろしていますが、今はAXNがラインアップ的に秀作が揃っていると感じます。

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2007年12月 4日 (火)

『ファイナルデッドコースター』

Dfdeadc☆☆ 苦笑するしかない。
 1作目(『ファイナル・デスティネーション』)はそこそこ。2作目(『デッド・コースター』)はパス。で、なんかみてしまったこの作品。まあどんな作品でも3作目ともなれば、いい加減ネタも尽きようかというもの。ここまでくると死のピタゴラスイッチみたいなもので苦笑するしかないような展開になり、どうやって死ぬか以外に興味がわかなくなり、それこそ死者への冒涜みたいな気分にさせられます。でもホラー映画のあり方としてはきわめて正しい気はしますが、4はやめたほうがいいでしょう。

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2007年12月 3日 (月)

火に油を注ぐ

 めでたく、というかDVDはオリジナル版のキャストでいけるようになって、よかったよかったという話だったのですが、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071130-00000007-cine-movi

まあ人それぞれいろいろ考え方はあるわけですが、この発言はここまでの反対運動などの状況を考えるといくらなんでもないんじゃないだろうか、という話になりますね。くしくもミスタードーナツがシンプソンズのキャラを使ったキャンペーンCMでオリジナルキャストを使っていますので、もはやFOXだけがバカをみている状況です。どうするんだろう?

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2007年12月 2日 (日)

訃報:ナンシー梅木

 今頃ひろったトピックスです。全然知りませんでした。『サヨナラ』(1957)に出演し、日本人で初めて米アカデミー賞助演女優賞を受賞した元女優のナンシー梅木さんが、8/28に米ミズーリ州でがんのため死去しました。享年78才。北海道小樽市出身で、歌手を志し米軍キャンプでジャズを歌うようになったのがきっかけで1955年に渡米。TVショーがきっかけで映画界入り。ミュージカルにも出演しました。
 菊地凛子が助演女優賞にノミネーションされた時にも結局その足取りがつかめなかった伝説の存在でした。さまざまなご苦労があったのではと察します。ご冥福をお祈りします。

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2007年12月 1日 (土)

BD『スパイダーマン3』

Bspider3 ブルーレイディスクもソフトごとにレビューしていこうと思います。BD表記した場合がブルーレイということで。記念すべき1枚目はPS3に同梱されていたこれ。→review 慣れというのは恐ろしいもので、すっかりHDの環境が当たり前になっているわが家では、もはや驚きは少ない。WOWOWなどの画と比較するとかなりコントラストのきいたメリハリのある画になっている。音声は光デジタル経由で通常のドルビー5.1ch再生になっているが、やはりAAC音声よりは芯がある。心持ち通常のDVDのドルビーデジタルよりも印象はよく感じた。ロスレス再生への期待は高まる。

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