『ウエディング・クラッシャーズ』
☆☆☆ 王道と工夫から感じる豊かさ。
まあコメディ受難は今にはじまったことではありませんが、2005年アメリカで大ヒットしたにもかかわらず日本ではビデオのみとなった作品。しかしこの作品は本当にその状況がもったいないと感じる佳作でした。
タダ酒とタダ飯とナンパを目的に披露宴にもぐりこむ2人を主人公にしたこの作品は、大人になれない男性像をうまくとらえています。しかもそれを2人組にしたところがうまいです。ビンス・ボーンとオーウェン・ウィルソンはアメリカを代表するコメディ俳優ですが、正直イメージ的には大きな差違を感じませんでした。しかしその2人が好対照な個性を実に見事に演じ、そのギャップがまた笑わせてくれます。それでいてきちんとロマンチック・コメディの王道にもなっているところも好感が持てます。さらに脇役陣も実にユニークで、それでいて決して暴走までいかないところがいいです(ヘンリー・ギブソンまで出てきたのには驚きました)。中でもクリストファー・ウォーケンはいつもながらいい味です。ただあの男をカメオ的に使ったのはちょっと食傷気味です。
少なくともジャケットで見逃してしまうにはもったいない面白さのある作品です。そしてアメリカンコメディの豊かさも感じられると思います。
最後に私はWOWOWのオンエア版でみましたがオリジナルはスコープサイズ。しかしDVDはなぜかビスタのトリミング版。なんでなんだよー。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント