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2007年11月30日 (金)

PS3インプレッション(ハードウェア)

さてセッティングが終わったのでPS3のインプレッションです。まずはハードウェア関係で。

<機能面で>
・ディスクがスロットインなのはちょっとなあ。
・リモコン信号がブルートゥースなので学習リモコンに記憶ができない。
→これは結構めんどくさい。
・HDMIと映像ケーブルの同時出力が出来ない。
→これが一番めんどう。というのもわが家はすべての映像信号はアンプにHDMI端子がないために処理が出来ない。なので液晶モニタで出すのがAVアンプ、プロジェクターにはHDMIセレクタで出力をしているのですが、同時出力ができないためにイチイチ切り替えなくてはならず面倒です。
<DVDプレイヤー>
・基本的なプレイヤーとしてはよくできていると思います。動作音も静かです。
・アップコンバータの画調は私の好みではありませんでした。

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2007年11月29日 (木)

Tジョイにドルビー3Dデジタルシネマシステム

 『ベオウルフ』ですが、全国8ヶ所のTジョイ系劇場でドルビー3Dデジタルシネマシステムの導入が決まったそうです。予定ではこれの他に12/22からの『ルイスと未来泥棒』もこのシステムとの上映するとのこと。でも。すると興味がわいてくるのはReal-Dとのシステムによる差違があるのかどうか。ワーナーマイカル系はReal-Dを導入していますので、『ベオウルフ』をそのシステムでいくとのこと。でも2回みるほどの価値がある作品かどうか(泣)

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2007年11月25日 (日)

ついにPS3導入!

 というわけでやっとやっとPS3導入を決断しました。DVDを新規購入する時になぜ次世代とどちらかで迷うハメになるのか? そしてHDMIセレクターも買ったし! また『ブレードランナー ファイナルカット』は絶対に次世代でしょ! というわけで買った次第です。購入したのはいわゆる40GBモデルのCECHH00。PS2との互換性は気になったのですが、こっちの方が圧倒的に動作音が静かだという意見が多く、こちらに決めました。

しかし。

餃子の食べ過ぎか、ただ単に疲れか体調を崩し気味です。セットアップは今週末でしょうかね。

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2007年11月24日 (土)

シネカノン有楽町2丁目(2)

Img106Img107 配給会社シネカノンが直営するミニシアター。有楽町イトシアに2007年10月13日にオープンした。2スクリーンがあり、どちらもDLP上映設備も備える。スピーカーはJBL。ロビーが狭く混雑時には待ち合わせに全く適さないだろう。またトイレのドアが自動なのだが男性トイレの配置が通路に面しているため、開閉のタイミングが悪いと使用しているところを思いっきり見られてしまう可能性がある。

シアター2(席62 見** 音*** 環**)
いわゆる典型的なミニシアター。イスはやや小さめでスクリーンもみやすいとはいえないが、音に関してはオープン間もなくであるにもかかわらず、ミニシアターというよりシネコンのような音量で、割ときちんとしたデジタルの音を出していた。それに見合う作品が来るかは別問題として、設計思想としては興味深い。

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『アフター・ウェディング』

Afterwed☆☆☆ 家族、生と死、そして「業」。
 予告編でわがシガーロスが使われていて、また内容もとてもそそられるものがあり、ものすごくみたいと!とおもった作品です。ミニシアターぎらいの私を有楽町まで足を運ばせたのですから(汗)。で、結論から言えば作品的には注目すべき所があるにもかかわらず、見終わった後ちょっと複雑な気分にさせられた作品でした。
 まず作品としては家族を題材にしているにもかかわらず、もう少し突っ込んだ「業」のようなものを感じさせる作品でした。生きていくということは誰かと関わることであり、そこにはさまざまな想いが絡み合い、逃れることはできない運命のようなものがあります。その点をひとつの家族とひとりの男と2つの世界を描くことによって浮かび上がらせようとしている意図は評価したいと思います。中でもインドとデンマークの2つの世界を並べたことは、この作品の大きな個性となっており、あのラストの葬式の場面が単純なハッピーエンドでは解釈できない深い余韻を残すバックボーンとなっています。しかしあまりにもクローズアップを多用した映像設計はあまり成功しているとはいえず、俳優陣が繊細な表現をみせているだけにそれを壊してしまっているように感じられました。演技陣の中ではマッツ・ミケルセンは人生の苦みの中に知性と純真さをにじませて素晴らしい演技をみせています。
 日本映画のお涙頂戴とは志の質がまったく違う家族の絆と人が生きるということについての映画です。

 ただ。私はシネカノンさんに一言いいたい。この予告編は反則でしょう。確かにあの予告編がなかったら私はこの作品をみる気がおきなかったので、その点では成功です。でもあまりにも作品世界のポイントをネタバレさせすぎです。(実の娘まではいいとしてヨルゲンの病気は絶対に伏せてほしかった)
(シネカノン有楽町2丁目 シアター2にて)

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2007年11月23日 (金)

宇都宮ギョウザ食べまくりの日帰り旅

 というわけで今年の秋は鬼のような忙しさ、かつ年末年始もかなり忙しくなりそうな気配だったので、ちょっと息抜きで宇都宮まで出かけてきました。本当は1泊ぐらいしたかったのですが、残念ながらそこまでのゆとりはありませんでした。で、目的はギョウザ。浜松でギョウザを味わいましたから、やはり元祖ギョウザの街と言えば宇都宮でしょう。というわけで一路新幹線で宇都宮へ。

最初は店舗を回ろうと思ったのですが、やはり三連休ということでどこも混雑。しかたがないので宇都宮ギョウザが一堂に会する宇都宮餃子会直営の「来らっせ」で食べることにしました。

<みんみん>☆☆
老舗中の老舗です。ここが一番の目的でした。白菜がたっぷりの野菜餃子でしたが、餡のおいしさという点では自分の好みではありませんでした。

<幸楽>☆☆
ここも有名店です。皮のおいしさが印象的ですが可もなく不可もなくといったところです。

<めんめん>☆☆☆☆
これはおいしかった! 宇都宮餃子の王道とは違うのかもしれませんが、羽根付き餃子でコッテリジューシーな味が楽しめます。大当たりでした。

ちなみにミシュラン狂想曲は宇都宮でも発生しており、軒並み売り切れでございました。

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2007年11月22日 (木)

『ウエディング・クラッシャーズ』

Wedcra☆☆☆ 王道と工夫から感じる豊かさ。
 まあコメディ受難は今にはじまったことではありませんが、2005年アメリカで大ヒットしたにもかかわらず日本ではビデオのみとなった作品。しかしこの作品は本当にその状況がもったいないと感じる佳作でした。
 タダ酒とタダ飯とナンパを目的に披露宴にもぐりこむ2人を主人公にしたこの作品は、大人になれない男性像をうまくとらえています。しかもそれを2人組にしたところがうまいです。ビンス・ボーンとオーウェン・ウィルソンはアメリカを代表するコメディ俳優ですが、正直イメージ的には大きな差違を感じませんでした。しかしその2人が好対照な個性を実に見事に演じ、そのギャップがまた笑わせてくれます。それでいてきちんとロマンチック・コメディの王道にもなっているところも好感が持てます。さらに脇役陣も実にユニークで、それでいて決して暴走までいかないところがいいです(ヘンリー・ギブソンまで出てきたのには驚きました)。中でもクリストファー・ウォーケンはいつもながらいい味です。ただあの男をカメオ的に使ったのはちょっと食傷気味です。
 少なくともジャケットで見逃してしまうにはもったいない面白さのある作品です。そしてアメリカンコメディの豊かさも感じられると思います。
 最後に私はWOWOWのオンエア版でみましたがオリジナルはスコープサイズ。しかしDVDはなぜかビスタのトリミング版。なんでなんだよー。

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2007年11月21日 (水)

WMC港北ニュータウン(2)

スクリーン2(席350 見***1/2 音*** 環***)

港北で2番目に多いキャパ数。座席数の割には天井が高くスクリーンもとてもみやすい。音も元気が良く標準的なデジタルサウンドといったところ。

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『ボーン・アルティメイタム』

Bouneult☆☆☆1/2 圧倒的な緊張感。
 おもしろかった! 見終わってそう言えたアクション映画は久しぶりではないでしょうか。完結編となるこの3作目は圧倒的な見せ場の連続を手に汗握る緊張感あふれる見事な構成でまとめていました。
 ポール・グリーングラスはもともと『ブラディ・サンデー』で才気を感じさせていましたが、『ボーン・スプレマシー』には正直感心しませんでした。しかし『ユナイテッド93』で完全に次のステップに進化しましたね。そんじょそこらのドキュメントタッチではない、まさにグリーングラス独自のスタイル。緩みのないサスペンスシークエンスと、ふとしたディテールでみせるキャラクター造型の面白さ、これを絶妙なバランスでブレンドすることをフィクションの世界で成し遂げたということは、前作が素材ゆえにうまれた緊迫感なのかという指摘が間違いであり、これが彼のスタイルの完成だと示しています。シリーズ伝統の「こんな場所で?」的なロケーションの上手さは健在。今回もモロッコのタンジールと、アメリカNYのポートオーソリティにはびっくり! キャラクターの使い方(特に巨悪がCIAである点)には新鮮味が薄れているものの、みなツボをハズしていない所もさすがです。特に毎回出てくるボーンへの刺客が強烈な存在感を残していることは特筆に値します。ラストにはきっと数多くの観客がニヤリとし、拍手喝采を送ったことでしょう。
 とにかくすぐに劇場へ足を運びましょう!(ただ少なくとも前2作はみておくべきです)。 こんな大当たりのアクション映画を見逃す手はありません。
(WMC港北ニュータウン2にて)

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2007年11月20日 (火)

『大いなる遺産』

Greatex☆☆☆ 折り目正しい視覚芸術。
 デビッド・リーンがディケンズの作品を映像化したクラシックですが、いや、やっぱりこの頃の作品でそれなりの評価を得ている作品は格が違います。一言でいえばストーリーを語るにあたって奇をてらわないという意味で折り目正しいのです。演じ手の演技を引き出し、それをフィクスできちっとうつしとる。編集は観客の思考のジャマをすることはせずに全体のリズムを産み出す。しかし撮影と美術が視覚的な語り手となり、観客の情感を呼び起こす・・・。もうさすがとしか言いようがありません。ガイ・グリーンのモノクロ撮影の美しさもさることながら、その映像設計の緻密さには唸りました。役者陣もみな秀逸。アレック・ギネスの若き頃に微笑ましさを感じました。
 映画とは視覚芸術であることを再確認できる秀作です。

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2007年11月19日 (月)

新宿バルト9(シアター8)

Img100Img099 新宿東映の跡地に2007年2月9日オープンしたTジョイのシネコン。イーストビルの8Fまでは丸井が入っており、9階から13階までがシアターとなっている。Tジョイらしくデジタル上映には積極的で全館DLP上映(しかも予告編はすべてフィルムレスでHD映像対応)。スピーカーはJBL。連日深夜上映があり、さらに名画上映もあるのはおもしろい。また平日のマチネー料金の設定などもおもしろいところ。環境面に関してもいろいろと工夫はしているようですが、そっちは正直何なのよ?というのも多い。
 基本的なレイアウトはいかにもTジョイで観客が右往左往する感じ。特にトイレの場所がわかりにくいことと、コンセッションが9階まで降りないとないことは大きなマイナス。最上階にキャパの大きな劇場があるにもかかわらず、買い忘れて上までいくと3回もエスカレータに乗らなくてはいけないのだ。木目を想起させるシックな色調はよい。

シアター8 席251 見*** 音**1/2 環***
バルト9で3番目に大きいキャパを持つ。天井が低めでやや圧迫感がある。シートは硬めでヘッドレストがあるタイプ。音はJBLにしては抜けが悪く、いまひとつ音が定位せず迫力に欠ける。

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『ブレード・ランナー ファイナルカット』

Brfc☆☆☆☆ SF映画のまさにモニュメント。
 デジタルのよる修正と場面の追加を加えられDLP上映で私の目の前に再びあらわれた『ブレードランナー』は、かれこれ25年たつにもかかわらず、まったく古くなっていない作品でした。映画館でもっともみている作品ですし、ビデオでも数え切れないほどみていますが、それでも発見があります。この作品には私なりにちょっとした歴史があります。そちらも話しておく必要があると思いますが、その点はまず今度にして、まずは作品に関して述べておきたいと思います。
 まず画質と音質のブラッシュアップも含めたテクニカルな部分はそれほど大きな驚きはありませんでした。ただサウンドトラックに関してはオリジナルがいかに作り込まれたものだったのかを再認識しました。あの音の情報の洪水が5.1chでくるとそれだけで疲れる感じです。他方デジタル修正に関する部分はその変更にいくつか気がついた部分がありましたがまったく違和感はありませんでした。(スピナーのワイヤーが消えましたね。) そして微妙な追加と再編集に関して。ベースになっているのはインターナショナルバージョンとディレクターズカット。ディレクターズカットでほとんど消えたバイオレンスシーンはほぼ復活しています。またユニコーンの場面の挿入もディレクターズカット版にくらべて違和感がなくなりました。中でも効果的だと思ったのはロイがタイレルを殺してしまう場面(台詞がいくつか変わった)とラストの鳩が飛び立つ空(青空が曇天になった)。まったく印象が変わりました。
 この手のディレクターズカットをよく出す監督の中で、ジェームズ・キャメロンは明らかにディテールの追求による尺の問題、ジョージ・ルーカスはマーチャンダイジングの匂いがプンプン、そしてリドリー・スコットは『エイリアン』のディレクターズカットでも感じたことですが、純粋に作品の質を上げようとしていると感じます。
 この作品は絶対に映画館です。あまりの情報量のすごさに驚き、受け止めるまでに時間がかかるかもしれません。しかし間違いなくみた人の心の奥に深く刻まれ、何でも見返すことが出来ることに驚きを感じるはずです。
(新宿バルト9 シアター8にて)

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2007年11月18日 (日)

R2-D2のナイトプロジェクター

 あっさりプライズでゲットしてしまいました。R2-D2のナイトプロジェクターです。
P1000229







大きさは高さが20センチぐらいです。で、名前の通りでして上の部分があきまして・・・
P1000230







スライドみたいなものがうつります。
P1000231







ただかなり暗くしても20センチぐらいの距離でしかうつりません(汗)。まあつくりはそこそこしっかりしているので、その点は満足です。 

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2007年11月17日 (土)

ポスターをチェンジ 07/11/17

P1000228 あっさりとまたチェンジしてみました。なんか元気のある画がほしかったので。娘たちは大喜びです。次はディズニーかな?

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2007年11月16日 (金)

マスターズ・オブ・ホラー シーズン2 その2

『グッバイベイビー』
監督:ジョン・カーペンター
前回が大当たりだったので期待していたのですが、これはちょっとな感じ。やはり想像上の生き物を視覚化することはきわめて難しいということです。

『言葉なき隣人』
監督:ジョン・ランディス
これが意外な拾い物でした。ランディスらしいとぼけたブラックユーモアが炸裂し、最後にオチもきれいにきまりました。キャスティングが抜群で、『ガン・ホー』やマイケル・ジャクソンのPV "Black or White" (これも演出はランディス監督)のマコーレー・カルキンのオヤジ役でおなじみのジョージ・ウェントが好演。

『ワシントン・コード』
監督:ピーター・メダック
これまた予想以上におもしろかった作品。ワシントニアンに関する設定が絶妙で、いわゆるテレフィーチャーの短編のツボをうまくついたB級作品でした。このシリーズのコンセプトに合っているかどうかは別ですが。

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2007年11月15日 (木)

マスターズ・オブ・ホラー シーズン2 その1

ああ、まだシーズン1を全部みてないっつうのに・・・。でもシーズン2、おもしろそうなんですもん。

『ドリーム・クルーズ』
監督:鶴田法男
日本では劇場公開された作品ですが、なんだか今のジャパニーズホラーの限界を露呈した作品。だから情を描くなら業までいくべきだと。

『ノイズ』
監督:ブラッド・アンダーソン
いかにも『マシニスト』の監督らしいパラノイアスリラー。なんですがちょっとこれはいかにもな感じで凡作。結局聴覚の増感では矛盾が起きまくる上、物語にも説得力がないので、おもしろくありませんでした。

『愛と欲望の毛皮』
監督:ダリオ・アルジェント
さすが! これはいいです。もうアルジェントの達観がうかがい知れます。ゴアシーンも見せ場がわかってますし、ほーらほーらこーなると大変でしょ!みたいなストーリーの流れも堪能できます。ギミックに走ってしまう昨今、ホラームービーに大事なのはまがまがしさであって、そういう空気感みたいなものが出せる人が少なくなってきたのでしょうね。

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2007年11月14日 (水)

CD「HVARF/HEIM」Sigur Rós

Hvarf  ショップでびっくり! シガーロスのニューアルバムがいつの間にか出ていました! 全然しらんかった(涙)。ただこの『HVARF/HEIM』は純粋なフルアルバムというわけではなく、未発表曲含むスタジオレコーディングとアコースティックライブレコーディングの2枚組で、ちょっとしたミニアルバムという感じでしょうか。ただもう1つビックリだったのはなんとライブも含めた映像作品がDVDで同日リリース! ええっ! でも店頭にない! 聞いてみたら12月に発売延期・・・(脱力)。まあ、いいや! よしっ! 12月だ12月!

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2007年11月13日 (火)

『アメリカの影』

☆1/2 時代への新しさの難しさ。
 ジョン・カサベテスの監督作品をみるのは実は初めてだったりします。で、正直ちょっと退屈しました。この当時の新しさが今では新しくないという部分はヌーベルバーグ作品などにも共通してしまうのですが、そういう部分での楽しみ方ができませんでした。ただところどころに人間観察の鋭さを感じさせるのはさすがです。カサベテス作品で気になっているのがあと数本あるのですが、ちょっと後回しといったところでしょうか。

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2007年11月12日 (月)

『ジョゼと虎と魚たち』

Dvjoze☆☆☆1/2 青春の苦み、人間のイヤな面。すべて含めての輝き。
 懺悔します。今でこそすっかりマイホームパパな顔をしておりますが、やはり過去には青春の過ちというものがございまして、人を傷つけるようなことをしたこともあります。この映画はそういう青春の苦みがきちんと存在した作品でした。少なくとも昨今の安っぽい恋愛映画が忘れている人間のダークな側面、そして愛というのは脆くはなかいからこその美しさがあるということを逃げないで描いています。
 真骨頂はジョゼと結ばれてからの妻夫木聡演じる主人公の大学生の姿にあります。障害を持つ女性に何とか自分が助けてやりたいと思う気持ち、その一方でこの女性をずっと愛していく覚悟が自分にないという自覚。この女性を心底愛おしいという気持ち、けれどもこの女性のちょっとすねたような感性についていけない感覚・・・。この相反する気持ちがすべて嘘偽りなく1人の人格の中で共存する人間の姿の哀しさ。性的な要素(そりゃ煩悩のかたまりの時期ですし、その心身のギャップがまた男性の恋愛の悩みにもなってくる)からも逃げることなく描いたことで、この主人公がきれい事の中にいる人間ではないことに説得力を持ったこと、さらに動物園と水族館という2つの場所までの道のりを前後半で並べた構成にして、あくまでも男性側の視点にしぼった潔さが、相手側の気持ちもきちんと描くことに成功する要因になっています。あのラスト。不意にわいてきた感情の激流に涙が止まらなくなる大学生の姿。決して劇的で「泣かせ」の安っぽい演出とは対照的な描き方です。けれど、それゆえに私たちの胸に突き刺さってくるのです。ここ数年の邦画の中では最上級の画面の豊かさとロケーションのうまさと共に、キャスティングとともに演出側が上手にその演技陣のよさを引き出した腕も高く評価したいと思います(厳しいことをいうようですが、妻夫木、池脇、上野の3人だけが評価されるのは違うと思います)。またわが愛するバンド、くるりが担当した劇伴も効果的です。
 最後にもう1つ懺悔します。私はこの作品をそんじょそこらの安っぽい企画の作品と混同し、劇場に足を運びませんでした。この作品はまさに玉石混交の玉、それも最上級の玉の輝きを持った作品です。

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2007年11月11日 (日)

DVD『シュレック トリプルDVD-BOX』(3枚組)

Dshre 上の娘が好きなのでトリプルDVD-BOXで購入。いわゆる完全な抱き合わせですべて既発品と同仕様。しかも4も3Dで製作決定とか・・・。味も素っ気もありゃしません。というわけで特典もビットアベレージも全然ノーチェック。どうも角川が出すDVDは愛情を感じません(特に大映のもの)。あともう1枚キャンペーン(ブエナもよくやるあれ)は正直うんざり。自分の経験から言うと対象品をもう持っているか、もしくは欲しい作品が対象にないかのどちらかです。

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2007年11月10日 (土)

CD「R.E.M. LIVE (DVD付) 」R.E.M.

Drem 死ぬまでにみたいアーティストのひとつ、R.E.M.初のライブアルバムがリリースされました。もう出血サービスとはこのことで、音源2枚とその映像がDVDという豪華仕様。しかも曲目が抜群によいのです。というわけ日本来てくれよー。

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2007年11月 9日 (金)

DVD『ロボコップ』U.E.(2枚組)

0005 ポール・バーホーベンのいわずとしれた大ヒット作品がアルティメット化。2枚組になってるのですが、1枚目は既発のものと特典などはほぼ同仕様(音声にdtsが追加)。目玉は2枚目で、今まで米国盤でしかみることができなかったディレクターズ・カット版を収録。といってもレイテッドの関係でカットされた暴力描写のシーンが1分ぐらいだけですが。あと映像特典が追加。ただこれ、購入にかなり迷いました。値段は3980円。まあ、あまり値下げには今後も期待できない(アルティメットはさくっとセールされる時もありますが)。その上、この後ブルーレイで12月にリリースが決定済み。ふと考えるとこの状況ってこの後もあるわけで。
 ここしばらく新作を買う枚数が減りました。ほしい!いう作品が少なかったというのもありますが、やはりすぐに値段が下がって再発されること、そしてHD放送に目が慣れてしまったことが大きな要素としてあったのですが、これからのことを考えた時に今まで以上に買い控えそうな感じがします。うーーん、それでいいのか? 
いけない!
というわけで、さらに物欲に火がついたわけでした。(この話はまだまだ続く(笑))
B-AVG. disc1-6.69MB/sec. disc2-7.9MB/sec.

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2007年11月 8日 (木)

山形国際ドキュメンタリー映画祭2007結果

いつか、いつかと思いつつ。
特に今年のグランプリはあの『鉄西区』の人なんですよね。
ちなみに今年のコンペの審査員長は蓮實重彦さんでした。

インターナショナル・コンペ
ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
『鳳鳴― 中国の記憶』王兵
山形市長賞(最優秀賞)
『アレンテージョ、めぐりあい』ピエール=マリー・グレ
優秀賞
『旅 ― ポトシへ』ロン・ハヴィリオ
『M』ニコラス・プリビデラ
特別賞
『垂乳女』河瀬直美

アジア千波万波
小川紳介賞
『稟愛』馮艶
奨励賞
『溺れる海』ユスラム・フィクリ・アンシャリ
『バックドロップ・クルディスタン』野本大
特別賞
『雲の彼方に』蕭美玲
コミュニティシネマ賞
『稟愛』馮艶

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2007年11月 7日 (水)

ドルビー、立体映画技術「Dolby 3D Digital Cinema」を公開

 ドルビー社が新しい3Dデジタルシネマ技術「Dolby 3D Digital Cinema」を公開しました。9/27の関係者デモに続き、10月の「CEATEC JAPAN 2007」でも公開されたそうです。基本的な仕組みとしては以前も紹介したReal-Dシステムに似ており、波長の異なる2組のRGBを設定し左目用と右目用の映像をそれぞれ制作。DLPプロジェクターで右目用と左目用の映像を交互にスクリーンへ投影します。さまざまなメリットがあるのですが、一番大きなメリットはフィルムの3DとくらべるとDLPプロジェクターへのアドオンが容易でコストが抑えられるという点があります。まあDLPプロジェクターがまだ高いですけどね。それとReal-Dが使い捨てタイプの偏光メガネなのに対して、こちらのメガネはIMAX3Dのように再利用するタイプになるそうです。
 なお関係者によると日本での第1回作品は、ロバート・ゼメキスの『ベオウルフ』になるとのこと。12月の公開が楽しみです。

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2007年11月 6日 (火)

『フラガール』

Dhura☆☆ 予定調和とウェルメイドの差違。
 ものすごく評判がよかったのですが、話の展開がみえみえでどうしても映画館でみる気がおきませんでした。で、WOWOWでオンエアしていたのを録画していながらしばらくほったらかし。地上波オンエアでちら見して、やっとみる気がおきた次第です。で、見終えてやはり感じたのはウェルメイドと予定調和は違うということでした。
 なぜこんな前置きからはじめたかというとこの映画だけでなく、最近の邦画は3種類しかないように思うのです。難病物、苦労してサクセス物、内輪受け物。それで面白かったらいいのですが、結局それを当たり障りなくしか作れない現状で、はたして映画館に足を運ぶ価値がある作品を作っているかどうか、この点は大いに問われるべきなのではないでしょうか。もちろんこの映画がヒットしたのは喜ぶべき事です。しかしそれはシネコン隆盛からうまれた新しい受け皿ができただけであって、この作品自体が素晴らしかったという評価につながるのは少し違う気がしてならなかったからです。プログラムピクチャーとよぶには饒舌すぎるし(上映時間が証明しています)、アート作品としては軽すぎます。人物描写もステレオタイプ。またそれを支える演技陣も蒼井優のダンスには努力賞をあげるとして、松雪泰子、豊川悦司、富司純子の3名はじめ、脇を固める人たちはなんというか与えられたポジションでそのまんまという感じで、ありゃりゃでした。
 懐かしむのは悪いことではありませんが、イギリスでは個性的な炭坑を舞台にした作品が多いだけにちょっと残念でした。

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2007年11月 5日 (月)

よかったね!

『シンプソンズ』問題続報。
めでたくオリジナルメンバーによるDVD吹替版の製作が決まったそうです。で、それはめでたいのですが、じゃあ、劇場版の吹替は何なのよ?という感じですね。まだ一波乱ありそうな気が。

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2007年11月 4日 (日)

ポスターをチェンジ

P1000213 シアタールームに飾ってあるポスターを変えました。ポスターは好きな映画のを飾りたいのですが、デザインで部屋の感じも変わるので選ぶのが難しいです。今回はピーター・ウィアーの『フィアレス』です。フレームを白にしたのが私なりのコダワリ。

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2007年11月 3日 (土)

HDMIセレクター購入

 というわけでわが家にHDMI端子のあるハードが複数になったのでHDMIセレクターが欲しくなりました。本当はアンプの買い換えなのですが値段は高いですし、どうもまだ規格的に落ち着いていない気がしますし(そういえば去年HDMI端子付きのアンプをあやうく購入しそうになった時期が。あぶねぇあぶねぇ)。ちょっと前まではぼったくりのような値段でしたが、現在はそれなりに手頃なものになってきました。いろいろあって迷ったのですが、値段が手頃で筐体が小さく1080Pにまで対応していて(わが家のプロジェクターはまだ1080iまでなのですが)端子が4つありリモコン対応という条件にあてはまったのが、このR.W.CのRM-HDS4101でした。しかしこの購入が後の購買意欲にまで火をつけることになろうとは・・・。(汗)

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2007年11月 2日 (金)

パイオニアDV-400を購入

 わが家のリージョン1用DVDプレイヤー、パイオニアのDV-366が故障しました。DVD-ROMとDVD-Rは読むのですが、DVD-RWを読み込まなくなりました。まあどうせそろそろHDMI端子付きのが欲しいと思っていたので、買い換えに決定!(はやいなあ)。後継機も速攻パイオニアと言うことで、DV-400を購入しました。ただ国内機ですがリージョンフリー設定になっているものを購入しました(多分ファームウェアがいじってあるのかな)。HDMIで1080Pまでアップコンバートして出力されますが、そのあたりのインプレッションはまた後日。

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2007年11月 1日 (木)

第20回東京国際映画祭のコンペ結果

一応かいときますね(なんか記録残らないしね)

10/28に閉幕した第20回東京国際映画祭のコンペ結果。
■コンペティション部門
東京サクラグランプリ『迷子の警察音楽隊』(エラン・コリリン)
審査委員特別賞『思い出の西幹道(仮題)』(リー・チーシアン)
最優秀監督賞ピーター・ハウイット『デンジャラス・パーキング』
最優秀男優賞『トリック』ダミアン・ウル
最優秀女優賞『ガンジー、わが愛』シェファリ・シャー
最優秀芸術貢献賞『ワルツ』
観客賞『リーロイ!』
■アジアの風部門
最優秀アジア映画賞 『シンガポール・ドリーム』(イェンイェン・ウー、コリン・ゴー)
■日本映画・ある視点部門
作品賞『実録・連合赤軍-あさま山荘への道程』(若松孝二)
特別賞 森岡利行監督『子猫の涙』

若松孝二の新作は相当すごかったらしいですね。無事劇場公開されるとよいのですが。

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