『ブロンクス・キッズ』
☆☆☆ 駆け足感のない演出力。
これは思わぬ拾い物でした。WOWOWでオンエアされていた向こうのテレフィーチャーです。実話がベースになっているそうですが、テレフィーチャーにありがちな駆け足感がなく、描き方も過不足がありません。説明調の台詞も少なく台詞1つ1つが効いています。演出の抑制もきいておりエピソードを手際よく整理していることが勝因です。テッド・ダンソンは枯れた味が実に良く出ており、主人公の人物像の背景にある実直で不器用なところもうまく表現しています。また子役の描き方もきちんとキャラを立たせているのはうまいなあと思います。
チェス物では知る人ぞ知る傑作『ボビー・フィッシャーを探して』(脚本家スティーブン・ザイリアンの初監督作!)がありますが、これもその仲間に加えたい1本です。
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