『トランスフォーマー』
☆☆1/2 巨大ロボットが動くだけで感動的。
今年の夏一番楽しみだった作品です。あの予告編は男ならきっと燃えるでしょう! ですからまずあんな大きなロボットが自由自在に動くということが感動的でした。主人公の目の前に愛車から変形したロボットが現れる場面などは、それだけでウルウルしてしまいそうでした。ILMひっさびさの本領発揮。デジタルとプラクティカルの組み合わせは見事です。今年はオスカー視覚効果賞いけるんじゃないでしょうか。
ただし活劇の作り方としては問題ありです。マイケル・ベイは大嫌いというわけではないのですが(『ザ・ロック』はよくできていたよねぇ)、今回はシークエンスの作り方があまりにも細切れ。私に「演出見本市」と揶揄された『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』でのスピルバーグはまるでアトラクションのプロモーションか、デジタルエフェクツのサンプルかという内容を、彼の演出力で少なくともきっちりとみせました。マイケル・ベイ自身も『ザ・ロック』『アルマゲドン』ではストーリーをアクションでみせるという力をみせました。しかし今回は魅せるシーンが短すぎて欲求不満です。さらにあまりの長尺でロボットが暴れはじめるのが遅すぎ。単純なロボットアクションでも観客は全然問題なかったと思います。だってこの作品ではロボットを見に来ているのですから。相変わらずジョン・ボイトやジョン・タトゥーロなどの個性派演技陣を無駄遣いしているのもご愛敬。
すでに続編の話も出てきているそうですが、いや、この際ですからもっと日本の他の作品をやってみませんか? 『マジンガーZ』『ボルテスV』、いや「スーパーロボット大戦」なんてどうでしょう? とりあえず男性諸君は必見です。
(109シネマズ川崎7にて)
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