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2007年8月12日 (日)

UIP解散

 現在米メジャーの再編にともない、国内の配給も大きく様変わりしようとしています。まず最大手のUIP日本支社が37年の幕を下ろし今年いっぱいで解散します。世界各地の支社が今年初めから順次解散してきて最後に残ったのが日本支社でした。なおロンドンにある本社も2009年で解散するそうです。
 1970年にパラマウント映画とユニバーサル映画が50%ずつ出資して設立されたCICがスタートです。この会社は北米地区以外の海外配給をするにあたって共同の会社をたてることで経費を削減するねらいがありました。やがて1985年にMGM/UA(現在は別々)も参加し、UIPとなります。そんな大手4社なワケでかつてはわが世の春を謳歌していました。東宝系の洋画作品はほとんどUIPということも多く、事実2000年以前の歴代興収ベストテンでは5本がUIP作品でした。ところが今では2本のみ。しかもそれは90年代の作品で2000年以降は長い低迷期に入っていました。年間興収でトップになったのは2000年の『ミッション:インポッシブル2』が最後。ベスト5に入ったのも2005年の『宇宙戦争』が久しぶりでした。
 ところが数年前、MGMとユナイトが離脱。さらにこの秋からユニバーサルも日本国内の配給を東宝東和に委託することを決定したので、パラマウント1社になりました。そのパラマウント社は、現在DVDとビデオを取り扱っているパラマウントHEを主体とした新会社を設立するようです。サンスポの記事によると「4社を統合してきたときより興行的強みがなくなった。ハリウッド映画も10億円台の中級作品がなく、100億円の大当たりする作品もあるがはずれると2~3億円と大コケしてしまう。大物プロデューサー不在も大きな原因です(同社三苫雅夫宣伝部長)」とのこと。
 FOX、WB、SPE(MGMの権利も現在ここが持っている)は現状のままのようですが、ブエナビスタは7/1付でウォルトディズニースタジオモーションピクチャーズジャパンと社名変更。一方インディペンデント系の配給会社もここしばらく激震が続いています。日本ヘラルドは昨年角川映画(株)となり、東宝東和がユニバーサルを担当と・・・。このめまぐるしい変化は驚きです。
 実は興行に関しても再編が進んでおり、このあたりは映画館とも密接な関係があるのですが、そのあたりはおいおい。

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