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2007年8月 6日 (月)

訃報:ミケランジェロ・アントニオーニ

 映画監督、ミケランジェロ・アントニオーニ氏が30日夜、自宅で亡くなりました。享年94歳。死因は明らかになっていないません。
 1912年、イタリア北部フェラーラ生まれ。学生時代からイタリアの地方紙に映画批評を寄稿し、1939年に映画雑誌“チネマ”の編集部員となります。ボローニャ大卒業後、ロッセリーニやビスコンティといった監督の下でシナリオを執筆。1950年、38歳の時に『愛と殺意』で監督デビューした。以降、『女ともだち』(1956)でベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞したのをはじめ、『情事』(1960)とアラン・ドロン主演作『太陽はひとりぼっち』(1962)でカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞。『夜』(1961)でベルリン国際映画祭金熊賞、『赤い砂漠』(1964)で再びベネチアの金獅子賞、『欲望』(1967)でカンヌの最高賞パルムドールと、3大映画祭すべてで最高賞を受賞しています。現代人の孤独や絶望、愛の不毛を描く一連の作風で、仏映画監督ジャン・リュック・ゴダールらのヌーベルバーグに強い影響を与えました。1985年に脳梗塞を患い体が部分的に麻痺しますが復帰。80歳を超えても『愛のめぐりあい』(95年)を手掛け、95年度米アカデミー賞の名誉賞を受賞しました。遺作はオムニバス作品『愛の神、エロス』(2004)。
 恥ずかしながら私、この人の作品を1本もみていません。ベルイマンに続き、ヨーロッパ映画の巨匠がなくなったことにも衝撃ですが、日本でのニュースの小ささにも衝撃です。ご冥福をお祈りします。

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