『イン・ハー・シューズ』
☆☆☆1/2 監督の確かな腕。
監督は名手カーティス・ハンソン。周囲にいいよー!と連呼され、行く気はあったものの、結局見逃したこの作品でしたが、いや、ヨカッタヨカッタ。130分もあっという間(この長さもみる気が失せた要素のひとつ)、それにキャメロン・ディアズも(この人が主人公というのもやっぱりみる気が失せた要素のひとつ)、トニ・コレットも、なによりシャーリー・マクレーンも。
私はシャーリー・マクレーンつながりで行くと『愛と追憶の日々』が大嫌いなのですが、実は物語の世界観はかなり似ています。けれどもカーティス・ハンソンは見せ方はオーソドックスでありながら、オフビートであり、そしてツボは外さない。無駄に湿っぽい世界にはせず、むしろ我々が見過ごしがちなところをきちんとみせ、エモーショナルな部分を構築しています。『8マイル』『L.A.コンフィデンシャル』、そしてこれと彼のフィルモグラフィを並べてみても、その腕の確かさはわかろうというもの。次回作(『ラッキー・ユー』、向こうのレビューはかなり悪かったけど)も楽しみです。
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