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2007年4月 4日 (水)

十二人いない!

 昨日、BSでシドニー・ルメット監督の『十二人の怒れる男』がオンエアされていました。実はあることが確かめたかったので録画していました。それは12人ちゃんといるかどうか。

事の発端はDVDのリリース時でした。今日のオンエア時のサイズはヨーロピアンビスタ(1:1.66)のレターボックス。これは国内盤、米国盤のDVDも同じ仕様です。でも最初にアナウンスがされたときは「うそ」と思ったんです。だって1957年のモノクロ映画っていったら(しかも低予算)スタンダードだと思いますよね。ただIMDbにもアスペクトはビスタ(これを最初に確かめた時は1:1.85、でも今日見たら1:1.66だった)だったんでほーと思いました。

でもどうしても1ヶ所、おかしいのです。どう考えてもオリジナルはスタンダードじゃないの?と思える場面があるのです。本当に最後の最後、クレジットのラストで十二人を天井からうつす場面があるのですが、よーく数えると十一人しかいない。0001_1













(以下ほんのちょっとネタバレです)
一人分(陪審員第10番)、いすしか映っていないんです。この配置は途中でひとり感情的な議論しかできない男性が席の輪から離れてしまうのですが、その人の姿がない。そんなばかな。ひとりずつアップでキャストを紹介した締めの場面で、うつさないわけはない。001













ははぁ、さてはと思い、VHS版を確認したら、ちゃーんと画面下にうつっておりました。つまりビスタのマスキングでいなくなってしまっていたわけです。
 私はオリジナルは製作年度から考えてもスタンダードがオリジナルだと思っていました。それとも本当にヨーロピアンビスタがオリジナルサイズ? と思いNHKのオンエアをチェックしたのですが、昨日のも11人。DVDと同じ構図でした。でもこのラストをみたら余計にそう思いませんか? だってもしビスタフレームだってわかってたら、ちゃんと12人揃っている場面を使いますよね。今までもいろいろビスタのマスクで消えたものはありましたが、これはちょっと状況として考えにくいです。その当時の上映の際に、現在でいうところのスーパー35(オリジナルをフルフレームサイズで撮影し、上映時にマスクをかけて、ビスタ、もしくはシネスコサイズにする)みたいにマスキングしたとは考えにくいですし、それがなんのためにかも見当がつきません。

どなたか情報をお持ちの方(IMDbとかではなくて、公開当時の状況をご存じだったり、はっきりとわかる資料がある方)、ぜひぜひお願いします。

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