『シティ・オブ・ゴッド』
☆☆☆1/2 目が離せない緊張感と巧みな映画的話術。
やられました! もう、抜群におもしろいです。『ナイロビの蜂』を私は先にみたことになりますが、2作続けての見事な出来映えは、フェルナンド・メイレレスが次回作が待ち遠しい監督になりました。ブラジル版『仁義なき戦い』とはよくいったもので、描かれる世界は猥雑なエネルギーにみちあふれ、多くの登場人物たちがでてきますが、それが混乱せずに、なおかつ1人1人が見事に描き分けられています。たしかに暴力シーンも多いのですが、それは物語と登場人物を語る上に不可欠な要素であって、時には観客に痛みを、時には笑いを、そして時には爽快感さえ与えます。
一瞬たりとも目が離せない緊張感と、最後まで退屈させない映画的話術を備えた作品です。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント