『マンハッタン』
☆☆ 男性ホルモンを感じさせるモノクロの世界。
ウディ・アレン作品は私の中では、いわゆるミア・ファローとのコンビ作しかみていなくて、ダイアン・キートンとのコンビ作はこれが初めてでした。これが公開当時にどういった受け止められ方をしたのかはよく知りませんが、モノクロの画面でこれほど男性ホルモンを感じる作品も珍しいですね。艶笑コメディに近いこのセンスは、今から見るとやっぱりこの人は性欲爆発のスケベオヤジなのだとしか感じられませんでした。これならば『ハンナとその姉妹』の方が私は好みです。
これはゴードン・ウィリスの撮影の力も大きいでしょう。一歩間違えるとただただ下品に終わってしまうこの作品を救ったのは、端正で艶のある白黒の世界でした。
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