『007/カジノ・ロワイヤル』
☆☆☆ 新しい門出にふさわしい出来。
007には個人的な思い入れはまったくなく、過去7作みているのですがチョイスが悪いのか、面白かった!というのが全然ないのです。なので評判のよさは伝わってきたものの、正直半信半疑でした。でもこれはいい、楽しめます。
勝因はやはりポール・ハギスでしょう。これをシナリオをテクニカルに構築する人とかが出てくると(たとえばスティーブ・ザイリアンとか)、見せ場はあるんだけれども見応えなしのスカスカな作品になりかねないところですが、ドラマをきちんと語ることで、キャラを立たせました。また彼はカードゲームのような場面も見せ場にできる力があります。ここしばらく珍作が続いたマーティン・キャンベルも冴えのある演出をみせています。ダニエル・クレイグがボンドにふさわしいかどうかは私が言える立場ではありません。でもアクションスターになれる素質は充分にあります。
映画史に残る傑作とかではないですが、少なくともアクション映画の快作であり、シリーズの中では一番楽しめました。007シリーズの新しい門出にふさわしいと思います。
(ユナイテッドシネマ豊洲8にて)
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