『銀河ヒッチハイクガイド』
☆☆1/2 クスクス笑える。それがくせ者。
くすくすっと笑えるイギリスらしいセンスであふれている映画です。しかしこのクスクスがくせ者で、それ以上でも以下でもないという言い方もできます。
原作がもっているエッセンスを注意深くすくいあげたのはとてもよくわかるのですが、それがこの映画から大胆さを奪ってしまう縛りになったのかもしれません。そういう意味でそのシニカルさが宇宙や旅といった存在にまで刺激する鋭さを持ち得なかった点は致命的欠点です。相変わらずビル・ナイは素晴らしく、またマービンの声を演じたアラン・リックマンも冴えています。サム・ロックウェルはどうも私との相性はよくないようですねぇ。いつもそのやりすぎな演じ方が鼻につきます。
素材はきわめてよいだけにもったいない作品ですが、イルカの歌をきくだけでも価値はあるかもしれません。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント