『地上より永遠に』
☆☆☆1/2 色褪せぬ一級品。
こういう白黒スタンダード作品をハイビジョンでみるって意味あるの?という意見を先日知人が言っていました。いえいえ、モノクロだからこそハイビジョンです!と私、力説しています。この作品もそう。明暗でしか色を描き分けられないモノクロの世界だからこそのハイビジョンです。閑話休題。で、このフレッド・ジンネマンの力作をようやくみたのですが、さすが時が流れても色あせない力作。思わず引き込まれてしました。
いわゆる軍隊内幕物なのですが、きれい事で終わらないところが秀逸。みんな主義主張があるけれどダメなところもあってステレオタイプにならずに、人間くさいエピソードがつむがれていきます。フレッド・ジンネマンの演出はあくまでも正攻法。これみよがしに手腕をみせびらかさない上手さがあります。最後に真珠湾攻撃で終わるところも、登場人物のこれからを思わずにはいられない見事さです。そして役者陣も素晴らしい。バート・ランカスターのカッコイイこと! そしてデボラ・カーのきれいなこと! 他にもモンゴメリー・クリフトやジャック・ウォーデン、そしてフランク・シナトラと適材適所。
やはりクラシックと呼ばれる作品には理由があります。この作品もそんな一級品です。
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