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2006年7月21日 (金)

『ライフ・アクアティック』

Life ☆☆ イヤミな感覚のスノビズム。
 かなり楽しみにしていた作品だったのですが、正直期待はずれでした。悪い作品だとは思いません。でもつまらないし、どこかしら好きになれない要素があるのです。スノッブなセンスといえばわかってもらえるでしょうか。普段書く時は感想ではなく批評になるようにどこがよくてどこがダメなのかを具体的に書くようにしていますが、自分の感覚としてでしか説明ができないかもしれません。
 もちろんオフビートであるからといってバカ騒ぎをする必要はありません。でもオフビートにしようとする部分にスノッブな感覚が入り、人生に通じる物があるということをこれみよがしにひらひらさせていることで、それがイヤミに化学変化し笑えなくなるのは問題です。小綺麗なおしゃれ感覚は不要です。そしてわざと外している手の内をみせびらかしていることに優越感を抱いているかのように。ですからそんなもったいつけずに実はもっと単純な冒険物(それもかつての川口浩探検隊のような派手なフェイクドキュメンタリー)にしてしまった方がよかったのかもしれません。その方が鮮烈に人生を浮き彫りにしたかと思います。豪華キャストは有効活用されているとは思えず、ビル・マーレイももったいないと思いました。ヘンリー・セレックのクリーチャーは花マル!
 オフビートの難しさをあらためて痛感するとともに、シンプルな表現についても少し考え込んでしまいました。

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