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2006年7月23日 (日)

訃報:マコ・イワマツ

 俳優のマコ・イワマツさんが21日、カリフォルニア州の自宅で食道がんのため死去しました。72歳でした。今年4月、食が細くなったため検査を受けたところ、食道がんが発見されたものの、すでに末期がんに近い状態で療養所などを転々としたが、約2週間前に自宅に戻り、在宅ケアを受けていたそうです。
 1933年、神戸生まれ。日本名は岩松信。15歳で渡米、戦後に米国の永住権を取得した最初の日本人となります。54年に軍隊に入り、東京に進駐。除隊後の56年に米国に帰化しました。その後、パサディナ演劇学校で演技を学び舞台の道に進みましたが、同期にはなんとダスティン・ホフマンがいます。
 そして『砲艦サンパブロ』(66年)の中国人船員役でアカデミー助演男優賞候補となり脚光を浴びます。さらに76年には主演舞台『太平洋序曲』で米演劇界の最高賞といわれるトニー賞にノミネートされ、大きな話題となりました。この両賞の候補になったことがある人はアメリカでもわずかな人だけですから、アジア系の俳優としてはいかに快挙であるかがわかります。おそらくアメリカでもっとも知られる日本人俳優だったといえるでしょう。近年ではオムニ社の社長を演じた『ロボコップ3』、アジア系俳優総出演の印象が強かった『パール・ハーバー』などがありましたが、遺作は昨年8月に放送されたWOWOWのドラマ『祖国』(山田洋次原作・脚本、堀川とんこう監督)でした。
 私にとっては何と言ってもシュワ主演の『コナン』シリーズ。あの語り手となる魔法使い役はとても印象的でした。ご冥福をお祈りします。

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