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2006年7月25日 (火)

『ベルヴィル・ランデブー』

09etcd☆☆☆1/2 アートの本場の底力。
 素晴らしかった! もうのっけからノリノリではまりました。画のセンスがいい。それから音楽がいい(速攻でサントラ入手しました!)。そして物語の毒がいい。これぞモーション・ピクチャー、これぞアニメーションです。
 あまりにも個性が強い世界であるのは事実ですし、話がすっきりしないところはあります。ホラ話としてはばからしいし、なんの教訓もないけれども、あのおばあちゃんの冒険話に私は心が躍りました。アニメーションのあるべき姿が宮崎駿の(というかプロデューサーの鈴木氏の)感動大作主義になりはててしまっていますが、本来はこういう作品がアニメーションであるべきだと考えます。言いかえればアニメーションでないと説得力がうまれない作品ということ。そういう意味で、この作品の世界観はコミックでも実写でも無理です。あのデフォルメされたツール・ド・フランスと選手たち。そして三つ子のステージ。カエル料理にはまいりましたねぇ。そしてあのラスト。ちょっとだけ感傷的なあのラスト。もうぐっときました。
 さすがフランスアニメ、恐るべしフランスアニメ。アートの本場の底力が確認できます。

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