『ホワイトナイツ 白夜』
☆1/2 自由への渇望が決定的に不足。
ミハイル・バリシニコフとグレゴリー・ハインズという当代きってのダンサー2人の競演が話題になった作品。公開当時はみる気がおきなかったですし、ビデオ化されても全然気にならなかったのですが、でも監督はテイラー・ハックフォード。この人ときどきすんごいの作るんですよね。で、ちょっとみてみようかと思った次第なのですが見事に爆弾でした。
自由を求めて逃げ出す緊迫感って、この程度の重さではないはずです。別に冷戦が終わってしまって時代が変化したからではありません。自由への渇望が決定的に不足しているのです。ダンサー2人のキャラクターも対比になっておらず根本的に話の作り方に無理があるからです。しかも肝心なダンスシーンがバツ。ハインズはタップダンサーで、バリシニコフはバレエダンサー。2人のいいとこどりをしようとした結果、トンチンカンな方向に行ってしまい輝きを失っています(でも実は振り付けとしてトワイラ・サープが参加していたりして侮れないはずなのですが)。音楽の使い方もなってません。主題歌のライオネリ・リッチー「セイ・ユー・セイ・ミー」なんて、挿入歌の「セパレート・ライブス」ともども佳曲ではあるのですが、まるで日本映画のイメージソングレベルのなじみ方でした。こういうところは80年代のサントラブームの残影を感じます。
あーつまらなかった!
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