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2006年6月30日 (金)

『ホワイトナイツ 白夜』

B0007lc☆1/2 自由への渇望が決定的に不足。
 ミハイル・バリシニコフとグレゴリー・ハインズという当代きってのダンサー2人の競演が話題になった作品。公開当時はみる気がおきなかったですし、ビデオ化されても全然気にならなかったのですが、でも監督はテイラー・ハックフォード。この人ときどきすんごいの作るんですよね。で、ちょっとみてみようかと思った次第なのですが見事に爆弾でした。
 自由を求めて逃げ出す緊迫感って、この程度の重さではないはずです。別に冷戦が終わってしまって時代が変化したからではありません。自由への渇望が決定的に不足しているのです。ダンサー2人のキャラクターも対比になっておらず根本的に話の作り方に無理があるからです。しかも肝心なダンスシーンがバツ。ハインズはタップダンサーで、バリシニコフはバレエダンサー。2人のいいとこどりをしようとした結果、トンチンカンな方向に行ってしまい輝きを失っています(でも実は振り付けとしてトワイラ・サープが参加していたりして侮れないはずなのですが)。音楽の使い方もなってません。主題歌のライオネリ・リッチー「セイ・ユー・セイ・ミー」なんて、挿入歌の「セパレート・ライブス」ともども佳曲ではあるのですが、まるで日本映画のイメージソングレベルのなじみ方でした。こういうところは80年代のサントラブームの残影を感じます。
 あーつまらなかった!

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2006年6月29日 (木)

『ケーブル・ガイ』

B0006ga_1☆1/2 ポスターと予告編で充分。
 たまたまWOWOWでオンエアされていたものをみちゃいました。とりあえず自分でみる気は起きなかったし、結局見終わっても予想通りの作品で拍子抜け。予定調和どころの話ではありません。
 唯一の目玉はジム・キャリーのオーバーアクティングになりますが、これも代わり映えしません。しかも彼の場合、上手に演出してあげないとイヤミにしかならない。今回演じるケーブルガイも結局どう演じるかが想像の範囲をこえないのです。ついてに最近立て続けに出演作をみているマシュー・ブロデリック。本当に単なる偶然なのですが全然好きになれません。声がキライなせいか。演じるキャラがいつも煮えきれないキャラなのもいけないか。いや大学時代に強烈な別れ方をした彼女が熱烈なファンだったせいかも(笑)。この作品もいつものマシュー。これも想像を越えない。
 結局この作品はポスターと予告編で充分な作品ということです。

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2006年6月28日 (水)

DVD『スピード』U.E.(2枚組)

20060704_214135282 『タイタニック』のキャンペーンでもらった商品。というかあのキャンペーンでもう1枚というのは、ほとんど所持しているコアなユーザーには厳しいものがあると思うのだが、まあただでもらえるので通常盤しか持っていなかったこの作品をチョイス。しかしまだこのころはデジタルエフェクツよりもプラクティカルなものが多かったので特典もみていて楽しいですな。画質音質は微妙にアップ程度。dtsの切れ味は堪能できる。
B-AVG.-5.98MB/sec.

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2006年6月27日 (火)

DVD『キング・コング』プレミアム・エディション

20060606_220722493 ピーター・ジャクソンの傑作スペクタクル。→review 商品が2タイプある上に、すでにコレクターズエディションがリリースされることがアナウンスされているのでかなり迷ったのですが、とりあえず特典は重複しそうにないので、2枚組を購入。あらためてこの作品が持つ力が尋常ではないことを再認識。DVDとしてもこれだけの長尺をよくぞここまでという感じの画質音質共に花マルハイクオリティ。低域から高域までさまざまな音が、まさにサラウンドでなりひびくのはとても気持ちよい! 中でもクライマックスのマンハッタンの場面にはクラクラ。ハイビジョンで再見するのがとっても楽しみな1本。でも解読本はいらないかも。
B-AVG.-5.47MB/sec.

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2006年6月26日 (月)

DVD: L.A. Story: 15th Anniversary Edition

20060704_174816113邦題『L.A.ストーリー』
 スティーブ・マーティン主演のラブコメディが再リリース。というかこの映画が15周年記念盤で出てくるなんて誰が想像しただろう? えっ、私? この映画、実は大好きなんです。彼のフィルモグラフィの中でも抜群によい。プロデューサーのダニエル・メルニックの趣味はとてもよい(『パンチライン』『クイックシルバー』『愛しのロクサーヌ』)。そしてこの映画のエンヤの使い方は素晴らしい。『冷静と情熱のあいだ』の数億倍いい。それが5.1chで楽しめるなんて、それだけでも感激。画質はそれほど向上してはいないし、映像特典も思ったほどではないが、それでもこの作品のファンは絶対に購入すべし。
B-AVG.-6.42MB/sec.

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2006年6月25日 (日)

DVD『カジュアリティーズ』U.E.(2枚組)

20060704_172739535 ブライアン・デ・パルマ監督のベトナム戦争ドラマが2枚組で再リリース。公開当時は評価がはっきり分かれたが、少なくともみる価値のない作品ではない。中でもショーン・ペンの演技が圧巻で、他にも脇役陣に当時無名だったジョン・レグイザモ、ジョン・C・ライリーなどが顔をそろえている。スティーブン・ブラムの撮影も見事。本編は約6分ほど長くなったエクステンデッドバージョンが収められている。特に後半マイケル・J・フォックス演じるエリクソンが自ら告発したために審問を受ける立場になっている関連場面が増えた。これはそれなりに重要な場面でエリクソンの自責の念が偽善的に感じられた側面を補っている。画質音質ともによくなっていて特に画質はかなりよい部類。
B-AVG.-5.85MB/sec.

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2006年6月24日 (土)

『M:I:III』

20060625120833☆ とにかくつまらない。
 1作目はまあまあ面白かった。2作目はあまりおもしろくなかった。3作目の今回はそこそこ評判はよかったのですが、個人的には2作目よりもつまらなかったです。冷静に考えてみると毎年必ず主演作があり、ある程度の興行成績を収めているトム・クルーズは本当にすごい。そんな彼のフィルモグラフィーでも唯一のシリーズ作なわけですが、なぜそんなにこだわっているのか、やはり一番オレ様映画にできるからなのか? ちっとも魅力がないシリーズです。
 まず話がつまらない。すごくいきあたりばったりな構成。最後なんてギャグで苦笑しました。<以下ネタバレ(ドラッグ&反転でお読みください)>銃ってそんなに簡単に使えるのか? IMF本部は妻が簡単にはいれる程度のセキュリティなのか? などつっこみどころ満載なおばか描写が続きます。次に敵役に魅力がない。フィリップ・シーモア・ホフマンを無駄遣い。さらにアクションに華がない。見せ場らしい見せ場がない。『LOST』『エイリアス』で出世したJ・J・エイブラハムズは才能がないとは言わないけれども、この作品を仕切れるほどの力はなかったということでしょう。  
 このパート3は監督や出演者の降板など、製作上のゴタゴタが伝えられてきましたが、完成した作品はそんな後遺症を大きく引きずっているように感じました。4作目は作るのでしょうか。もし作るのであれば5分程度のトム・クルーズプロモーションビデオで充分です。
(109シネマズMM横浜7にて 先行)

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2006年6月23日 (金)

HDMI1.3登場

 ホームシアターネタでもうひとつ。HDMIの新しい規格「HDMI1.3」が発表されました。PS3に搭載されるのもこの端子になるようです。なにしろ現在はD端子でつないでいても映像と音声で最大2本は必要だったわけですが、HDMIなら1本。次世代の機器を接続する標準的なケーブルの規格になると思います。現状の問題点としてロングケーブルがないこと。我が家のようにそれほどシアタールームがひろくなくても、やはりアンプからプロジェクターまではそれなりの距離がありますが、やはりもう一声安くなってくれるとうれしいです。

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2006年6月22日 (木)

ついにHD-DVDレコーダー登場

 初のHD-DVDレコーダーが東芝から発表されました。印象としては・・・値段が高いのは仕方がないけれどデカイなあ(汗)。テープからディスクへとシフトするきっかけになったHDDレコーダーですが、いくらハイビジョンソースをメディアに残したいとはいえ、これは製品自体に魅力を感じません。なんかこっちをみているとHD-DVDプレイヤーがお手ごろ価格にみえてくるのが不思議(笑)。まあ黎明期のハードは仕方がないです。また同時に発表されたソフト群をみてもメジャー系の作品は米でのリリース状況とほぼ同じになりそうですが、正直なんだかねぇという感じですね。そもそも「ハイビジョン? なにそれ?」な人が多数な現状で、ハイビジョンで残したいと思う私がこんな感じですから、このままだと次世代どころかD-VHSとかS-VHS、MUSE-LDなんかと同じ売り上げ状況になるのではと危惧するのは私だけでしょうか。
 HD-DVDとブルーレイ、軍配はどちらにあがるかですが、私はPCとの親和性が大きなポイントになるとみています。似たような状況としてデジカメの記録メディア争いを思い出します。スマートメディアとコンパクトフラッシュで争っていた企画はともの共存しながら、やがてSDカードとxdカードにシフトしました。しかし現在ではSDカードが圧倒的です。理由はただひとつ。携帯端末がminiSDを採用し始めたこと。これによって一気にSDユーザーが増えました。ひょっとして次世代と呼ばれているこの2規格は決定打がないまま、さらに次の世代が来るような気もします。

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2006年6月21日 (水)

DVD『歓びを歌にのせて』通常盤

20060626_13137982 ひさしぶりに満点評価をあげたケイ・ポラック監督の秀作ドラマ。→review なのだがDVDとしては最悪。怒り心頭。
 ワクワクして再生してみたらなんか音がヘン。イメージしていた迫力がない。そう思ってメニューをみたら、なんと2.0ch音声。そんなバカなとケースをみてもよくわからない。とりあえずメニューにははっきり2.0とある。最初のDVDリリース情報では5.1ch収録、しかもdtsも入るはずだった。もちろん劇場ではドルビーデジタル5.1chだった。それがなぜ今時2.0chなんだろう。だってこの映画は音楽が生命線の映画でしょう! 私はわざわざ音響のいいシネコンでの上映を待ったクチ。それがよりによって音楽系が本職の会社からリリースされているのに、なぜになぜに2.0ch収録よ。はっきりいってケースのスペックだって収録時間が本編だけではない212分なんて数字だし(今時特典映像分まで収録時間合算するの?)音声も小さくSTEREOなんてひどすぎ。
 とりあえずエイベックスにはあらためて音楽の「魂」を無神経に扱う行為に抗議したい。なぜ5.1ch収録にならなかったのかきちんと説明してほしい。とりよせた素材がそうだったなんて陳腐な説明はなしで。
B-AVG.-5.24MB/sec.

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2006年6月17日 (土)

『ステップフォード・ワイフ』(2004)

20060625120909☆1/2 毒抜きした抜け殻。
 アイラ・レビンのベストセラーの2度目の映画化ですが、最初の作品は日本未公開。ずっとずっとオリジナルが気になっていて、とりあえずリメイクをみたって感じです。しかしつまらない映画でした。一言でいえば抜け殻、しかも毒抜きにされた味気ない抜け殻です。
 女性の社会進出がさかんに取りざたされた時代背景を考えるとサタイアとしての面白さがリアルタイムにあり、きっとスキャンダルで毒があった題材だったのでしょう。しかし時代がずれた場合より本質的なものを追求しなくてはいけないのに、この作品はその部分を表層的に扱ってしまっている。だからおかしさもないし、はっとさせるものもありません。キャストはみんな場違いな演技のオンパレードで空気をしらけさせます。グレン・クローズなど最たる物です。わかっているのはクリストファー・ウォーケンとロジャー・バートぐらい。
 オリジナルは何かの機会にぜひみてみたいですね。そんな感想しか出てこないレベルの作品です。

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2006年6月14日 (水)

『レント』

20060622072309☆☆ なぜ今なのか。なぜ映画でなのか。
予告編で「!」と思ったので楽しみにしていた1本。楽曲はどれもいいし、キャストもオリジナルの初演時メンバーがほとんどなのでさすがにうまい。物語もオリジナルに忠実。監督がクリス・コロンバスだときいてかなり不安になったのですが、残念ながら悪い方に予感が当たってしまった気がします。それは「なぜ今なのか、そしてなぜ映画にするのか」という部分がはっきりしていないからです。
 『プロデューザーズ』でも感じましたが、舞台を映画に置き換える時に必要なことは、小説やマンガを映画化する時と同じように映画である必然性です。それは別に屋外にカメラが出るとかの問題ではありません。さまざまな要素が絡み合っていますが、端的にいえば映画ならではの面白さは映像で語ることだと思います。エンジェルがエイズのサークルコミュニティでのみカツラをとり素顔をみせますが、それだけで彼の生き方がみえかくれします。しかしほとんどのキャラクターの人物造形の掘り下げが幼稚で特にロックミュージシャンのロジャーはただただ薄っぺらい。決して観客の心の琴線に触れません。彼らの行動はひとつ間違えると無責任ととられかねない部分があります。だからこそ生きる喜びや心の傷をきちんと描いて欲しかった。それが出来ていないため、ドラマ部分を陳腐に感じました。またエイズが人々に恐怖を与えていた初演時からの時間がたってしまったことは致命傷とまではいかないまでも、やはり現代に置き換えるひと工夫は欲しかったと思います。
 あらためてミュージカルの映画化の難しさを痛感する作品です。
(チネチッタ・チネ2にて)

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2006年6月10日 (土)

『ニュースの天才』

Shattered01_2☆☆ 突っ込み不足で限界を露呈。
 アメリカの老舗雑誌『ニュー・リパブリック』でおきた捏造記事をめぐるスキャンダルを描く実話ベースのドラマ。ジャーナリズムの現状が抱える(というか抱え続けている)コマーシャリズムとの折り合いを隠し味にしたドラマは、捏造記事を執筆することで名声を得ようとする新聞記者の奇妙な人物像を的確に描写することでなかなかみせてくれます。
 うまいなと思ったのは編集長であるピーター・サースガードのみ私生活のショットを入れたこと。家族持ちである彼の立場がはっきりしたことで彼自身もジャーナリストとしてのポジションに苦悩していることが明確化され、また他社の捏造を暴く記者たちの姿も描くことで、前述の、あるべきジャーナリズムとはという背景を際だたせています。しかしそこが逆に物語のピントをぼかしてしまったキライがあり、クリステンセン演じる記者がとった行動は誰に責任を負うべきかが、彼の行動に関する責任の所在がぼやけてしまいました。確かにジャーナリストなら誰もが踏みかねない地雷であるけれども、彼がなぜその一線をこえたのかは重要なポイントで、そこは踏み込んで描いてほしかったところです。ですから人物造形は的確なものの、物語としては突っ込み不足の印象があります。
 SWシリーズではどうでもよい役だったヘイデン・クリステンセンも、ここではそんな人物像を浮き彫りにさせる演技です。まわりをかためる役者陣もしっかりとしたアンサンブルをみせます。意欲作でおもしろい味わいはあるものの、突っ込み不足で限界を露呈している作品です。

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2006年6月 9日 (金)

DVD『ライブ・エイド』

20060620_242652 やっと見終わった。だって全部で10時間近く、しかもつまらないのが多くて、購入からえらく全部みおわるまでに時間がかかってしまった。私自身リアルタイムで中継をみていたクチだし、聴いていた音楽もドンピシャ。歴史的な位置づけでいけば間違いなくすごい出来事なのだが、これを映像作品として、そしてライブとしてみると評価は変わってくる。なんかやっつけというか、勢いだけというか、ライブとしてもかなり雑な内容。考えてみるとかなり短期間の準備で行ったものなので仕方がないと思うが、正直何度もみたいという感じではなかった。でもボブ・ゲルドフがエライのは変わらない。そしてこのディスクの価値は別のところにあるのだと考える。ライブのハイライトとしてはダイアー・ストレイツがプッシュ。
B-AVG.Disc1-6.73MB/sec. Disc2-7.12MB/sec Disc3-7.41MB/sec. Disc4-6.7MB/sec..

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2006年6月 8日 (木)

DVD『ブルース・ブラザース』25thアニバーサリーS.E.

20060619_231539031 あの大傑作が再リリース。今回の目玉として劇場公開版があらためて収録されたこと。これに関しては大拍手。あとは特典としては焼き直しが多い。しかし! 私は今怒りにうちふるえているのだ。
なぜ字幕翻訳を変更したのだ! しかもへたっぴにだ!
特にレイ・チャールズのくだりはひどすぎ。あのいやみったらしい丁寧な言い回しがまったくニュアンスとして再現されなくなったのだ。ああ、アマゾンのレビューにはそのことで怒りが渦巻いているではないか。なぜノーチェックで買ったんだ! そして俺はなぜ以前のバージョンを処分しちまったんだあ! これは改悪だ! いいもん!いいもん!英語字幕でみるから。とりあえず初見の方はレンタルショップで通常盤をレンタルされることを薦める。
B-AVG.Disc1-6.13MB/sec. Disc2-5.19MB/sec.

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2006年6月 7日 (水)

DVD『ツイスター』D.E.

20060619_231539032 以前所有していたのが初期のジュエルケース時のものだったので安かったからついつい購入。違いは特典がついたのと、dts音声の収録。そのかわりTHXではなくなった。まあ映像特典は正直安っぽくてどうでもいい内容。しかし今あらためてみるとデジタルエフェクツのレベルはこんなものかとそのレベルの低さにびっくり。その当時は充分すごかったのですが。
B-AVG.-6.98MB/sec.

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2006年6月 6日 (火)

『ネバーランド』

☆☆ 現実を紡ぐことに想像力が働いていない。
 『ピーター・パン』の誕生秘話を描く実話を元にしたドラマ。主演はジョニー・デップだったし良質の大人のドラマを期待していたのですが、作品の出来映えは、ひどく表面的なそして未成熟なものになってしまいました。
 この作品の最大の強みは観客のほとんどが『ピーター・パン』という物語を知っていることです。つまりあの非日常がどのような日常から生まれたかに最大の興味があったわけです。さまざまな悲劇やうまくいかない現実の中で生まれたことが描かれているのですが、それが単なる現実逃避であるように感じられてしまったのは、ひとえに演出側の不手際。そして演じ手の空想力のなさです。現実を描くことのほうが実は想像力が必要であることがわかっていません。ジョニー・デップはときどきこういう勘違い(『ニック・オブ・タイム』『ブレイブ』)をしてしまいますね。今年の夏もやや心配です。

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2006年6月 5日 (月)

DVD『ポセイドン・アドベンチャー』C.E.

20060606_224101156リメイクが公開中のパニック映画の傑作。今回C.E.版で再リリース。映像特典がてんこもりになったのだが、値段はお買い得価格でうれしい限り。(パラマウントHE、なんとかしましょう) 今までなかなか動画でみることができなかった舞台裏は興味津々。でもうわぁと驚くほどではなかったかも。画質音質の向上はそれほどでもないが、もともと画質は健闘していた部類。音は今回もステレオ収録で、この手の作品で5.1ch化しないのは珍しいかも。
B-AVG.-6.31MB/sec.

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2006年6月 4日 (日)

DVD『サウンド・オブ・ミュージック』ファミリー・バージョン

20060606_220904901オスカー5部門受賞の名作が再度DVD化。いわゆる製作40周年記念バージョンで以前のものとは映像特典類は一新されている。最大の違いは歌も日本語吹替になったこと。それにともなって日本語吹替は2種類収録されることになった。確かに以前のバージョンを家族向けに購入した身としてはありがたいはずなのだが、いざ収録されてみると違和感ありあり。普通のダイアローグの部分もそう感じるのだから吹き替え版の出来自体にも問題があるかもしれない。画質は以前のバージョンでもよい部類だったが、さらに一皮むけた印象。コントラストも鮮やかで、ニュープリントでもここまではのぞめないかもと感じるほどのレベル。音質は標準レベル。
B-AVG.-5.42MB/sec.

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2006年6月 3日 (土)

アイマックスDMR

 『ポセイドン』をメルシャン品川アイマックスシアターで鑑賞したのですが、最近ワーナー配給作品が、日本でもアイマックスDMRというかたちで、何本かここで上映されています。アイマックスDMRは35ミリフォーマットの作品を70ミリフィルムを使うアイマックスフォーマットにデジタルマスタリングして、大型画面で上映できるようにすること。よく劇場でみることと、ビデオやDVDでみることで作品評価が変わるかという議論があります。私はそうだと考えている人です。(極論すればみる時の心理状態なども大きく影響するわけですが(汗)) また上映館のクオリティやプリントのコンディションでも微妙に(あくまで微妙に)影響するでしょう。ではこのアイマックスDMRはこだわる価値があるのでしょうか? 
 通常作品をアイマックスシアターでという上映は以前からありました。きちんと長編をアイマックスフォーマットでという試みは、ここ5、6年のことです。かつて現テアトルタイムズスクエアのところに東京アイマックスシアターがありました。そこで何本かアイマックスフォーマットの長編劇映画が上映されています。そこでの経験をもとに自分なりに検証してみましょう。
 
『ファンタジア2000』
 この作品はもともとアイマックスを想定して制作され、今まで「アイマックスで長編は無理だ」という概念を覆し、アイマックスならではの素晴らしい作品になっていました。その後、35ミリで上映されたものの、これはやはりアイマックスならでは、ですね。これは影響大。
『美女と野獣 ラージスクリーンフォーマット』
 この映画館の最後を飾ったのが、ディズニー作品のアイマックスバージョンであるこれ。これはよくある特別版のように追加シーンを加えて再編集されたもの(現在DVDでリリースされているものと同じです)をアイマックスフォーマットにしたもの。この作品、オリジナル版は都内のロードショーで70ミリプリントの上映が日劇プラザでありました。私はこの作品を最初ビデオで鑑賞でしましたが、率直な印象でいえば、作品の長所も短所もでかくなった感じ(笑) 拡大されたことで構図がうるさく感じる場面が多くなりました。少なくとも評価に影響はなし。
『マトリックス・リローデッド』
 私がはじめてみたアイマックスDMR。その前に先行でTHX規格の劇場でみていたのですが、あまり違いは感じませんでした。影響なし。
『ポーラー・エクスプレス』
 この作品もアイマックスDMRですが、これはアイマックス版のみ3D映像。もともとこれはアイマックス3Dでの製作が念頭に置かれていて、それを意識した構図や映像設計が行われています。テーマパークのアトラクションのようでした。35ミリ上映のものとは、もはや別物といってよいぐらい作品評価が激変すること間違いなし。
『バットマン・ビギンズ』
 すでに終映間近でシネコンでも小さいところでしかやっていなかった時、アイマックスでの上映は助けられた思いがしました。でもそれで作品評価に違いは出なそう。
『ポセイドン』
 新聞広告にはただ70ミリとありましたが、これもアイマックスDMR。パニック映画は大画面、でもつまらないものはつまらない。影響なし。

 おもしろい作品は大画面ほど楽しく、そうでない作品は大画面にも意味がないということですか。なんか至極当たり前の結論ですが(笑)。でも大きな画面でみたいタイプの作品は確実にありますからね。
 最後にアイマックスの今後。アイマックスの問題点としてあげられる制作時の困難(フィルムが大きい分、いろいろと大変)、スクリーンサイズを可能にする施設(都内に専門館は1つ)、フィルムの重量(長編になると激重)、それにともなう静電気。なんとかフィルムレスに・・・ってまさにDLP向けじゃないですか! DLPアイマックスなんてフォーマットはできませんかね? えっそれじゃDLPでもアイマックスでもない別物になるですって。こりゃまた失礼いたしました!

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2006年6月 1日 (木)

『スター・ウォーズ』HV一挙放映決定!

ついについに! WOWOWがやってくれました!
スター・ウォーズ全6作ハイビジョン一挙放映が決定です。
まあ、エピソード3以外はすべてオンエア済みでしたが、ハイビジョンが我が家で楽しめるようになってからは初ですし、やはり一挙にというところがポイントですね。さあ、完全保存版体制でいきたいところです。ということは・・・。
もう1台Rec-Pot購入決定か??(爆)

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