『ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女』
☆☆ ジュブナイルと安っぽさは同義語ではない。
すっかり重くて現実的な路線を目指しはじめたファンタジー映画の世界では、久しぶりに登場した夢物語系ですね。それ自体はちっとも悪くないのです。でもこの妙に消化不良な感覚は、どこかで・・・と思っていたら、そうそう思い出しましたよ。このみおわった後の感覚は『スター・ウォーズ エピソード1』に近いです。技術的にはよく頑張っている。話もメタメタなわけではない。でもあまりにも映像の作り方が軽すぎ。そしてひとつひとつのシークエンスが細切れで、全体の流れを生み出していないもどかしさ。そういう部分が『SWエピソード1』とそっくりなのです。また子どもが主人公ですが、彼らの描き方がとても雑なことも安っぽさにつながっています。軽くても重くてもドラマは重要なわけで、そこが薄くなってしまったことでワクワク感がなくなってしまいました。子どもたちが主人公の話が陥るところとして、
続編の製作が決まっているようですが、柳の下にドジョウはそうそういません。『ロード・オブ・ザ・リング』のような成功が収められるか、この作品をみる限りは微妙だと思います。
(シネマイクスピアリ8にて)
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