『ガール・ネクスト・ドア』
☆☆1/2 21世紀版『卒業白書』。まだまだだけどね。
残念ながら日本ではビデオスルーとなったエミール・ハーシュ主演の青春コメディ。肩の力を抜いて楽しめた作品です。さまざまなところで書かれていたのですが、なるほど、トム・クルーズ主演『卒業白書』の21世紀版とはよくいったもので、物語の構成やシチュエーション、舞台設定がすごく似ています。でも。作品の完成度、魅力、共にあちらの方が断然上です。比較してみると、この作品に足りない部分がみえてきます。コメディセンスの資質の違い(ハメの外し方の変化をみるだけでも違いますね。こっちは強制でブリーフ一丁、向こうは自分でブリーフ一丁&歌いまくりですもん)。音楽の使い方(年代がバラバラなのがまずダメ。タンジェリン・ドリームもよかったし)。そして最大の問題はそれぞれのキャラにもう一歩の魅力がないこと。いや、こっちもみんな好演していると思います。しかしレベッカ・デモーネイとエリシャ・カスバートを比較するとわかると思うのですが、あちらがいかにも修羅場をくぐり抜けた大胆さとミステリアスさを持っていながら、どこかにピュアな部分を感じさせたのに対して、後者はどうも単純すぎます(合格点は充分あげられると思いますが)。及第点はあげられるけれどねぇ…といったところでしょうか。
お色気シーンを期待すると肩すかしですが、軽いノリの青春コメディとしてはキュートでくすっとできます。でも後に残るのはエリシャ・カスバートの微笑みだけなのかもしれません。
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