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2006年5月 6日 (土)

『ヴェロニカ・ゲリン』

☆☆☆ ああ、ケイト・ブランシェットに感謝しましょう!
 実在したアイルランドのジャーナリスト、ヴェロニカ・ゲリンを描いたドラマですが、これまたブラッカイマープロデュース作品とは思えない、渋い味わいのある作品でした。ジョエル・シューマッカーはときどきこれがあるから、ついつい触手を伸ばしてしまうのです。たとえば『フォーリング・ダウン』の異様なハイテンション、『タイガーランド』のドライな視点。この作品もシューマッカーのフィルモグラフィの中では合格点の作品です。まあ正直つっこみどころはあるし、描き方としてはかなりステレオタイプです。でもこの作品は魅力的なのです。それは彼女がいたから。
 ああ、ケイト・ブランシェットに感謝しましょう! あなたの輝きは私たち映画ファンにとって素晴らしい時間をもたらしてくれます。どんな作品でもあなたの演技だけは豊かな気持ちを観客に与えてくれます。この作品でもブランシェットの人物造形の確かさと、そのカリスマティックな存在感は見事としかいいようがありません。そして私たち映画ファンは彼女が次に何を演じてくれるかが楽しみでたまらないのです。

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